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「不良番長」(その11) [映画(邦画)]

今回は、3本製作された1971年の作品の中から残っている2本(シリーズ第12&13作)について記します。

シリーズ第12作不良番長 手八丁口八丁
作品データを記しておくと、1971年の東映東京の作品で、時間は87分、監督は内藤誠、脚本は松本功と山本英明の2人、撮影は山沢義一、美術は北川弘、音楽は玉木宏樹である。そして出演は、梅宮辰夫、ピーター、待田京介、山城新伍、大原麗子、フラワー・メグ、鈴木ヤスシ、地井武男、室田日出男、大泉滉、安岡力也、潮健児、浜かおる、松井康子、園佳也子、丹下キヨ子、由利徹、玉川良一、安部徹、宮城千賀子、伊達弘、永井秀明、松原光二、近藤宏、関山耕司、小林稔侍、花田達、中村是好、沢彰謙、佐藤晟也、石井トミコ、旭洋一郎、たちである。

カポネ団の面々は、暴力団中西興業に睨まれていて食いつめていた。そんな中、中西興業社長の中西から高速道路の利権問題に絡んだ土地買収の話が持ち込まれた。で、神坂たちカポネ団はその話に乗って、上州国定村へと旅立った。早速、土地の買収話を進める神坂だったが、国定忠次の子孫である神主・長岡は土地を手放すつもりはないとして断固拒否した。で、神坂は何とか手を打とうとするが、長岡の好色ぶりに目をつけると、カポネ団のヨーコを派遣して、お色気作戦を展開する。しかし、この作戦は、土地のヤクザ・島田一家の女親分・スミに見つかってしまい、この一件から手を引くように脅される。が、島田一家代貸・北原が神坂の鑑別所仲間だったことから話は一変する。北原から、中西の悪どいやりかたを聞かされた神坂は、中西の手先になることを止めて、善良な市民のために立ち上ることを決心した。また、神坂の後を追ってきた夏子も父の復讐のために仲間に加わる。こうして、反中西興行というラインが出来るが、その動きを知った中西は反撃に出て、スミを闇討ちにする。更に、事件を調べていたカポネ団のサッポロとヨーコは、公団総裁と中西の関係に気づくが、その2人までも消してしまった。で、神坂は中西への復讐の念に燃え、仲間たちと共に中西がいる公団事務所へと殴り込みをかけた。

お馴染みの展開であるが、ギャグ路線に力が入りすぎていて、それが物語の歯切れの悪さに繋がってしまったのが残念な所であった作品でした。

シリーズ第13作不良番長 突撃一番
作品データを記しておくと、1971年の東映東京の作品で、時間は88分、監督は野田幸男、脚本は山本英明と松本功の2人、撮影は稲田喜一、美術は藤田博、音楽は八木正生である。そして出演は、梅宮辰夫、渡瀬恒彦、夏純子、小林千枝、山城新伍、鈴木ヤスシ、安岡力也、藤江リカ、一の瀬レナ、地井武男、大泉滉、立原博、関山耕司、潮健児、諸角啓二郎、安部徹、藤原釜足、藤村有弘、丹下キヨ子、左とん平、久保浩、佐山俊二、花田達、大木哲夫、土山登志幸、滝島孝二、団巌、須賀良、伊達弘、菅宮邦夫、フラワー・メグ、たちである。

新宿を根城にしているカポネ団だったが、派手にやったことで関東挺身会・笠岡組の怒りを買い、新宿を追放されてしまう。神坂はポルノ関係で一旗揚げることを考え、ポルノの花形ブルー・フィルムに目をつけ、その本場・四国へと旅立った。しかし、一足先に四国に向かった石松が博奕に負けて一文無しになっていて、更に問題を起こしていることなど知るよしもなかった。高松に入った神坂は、石投屋の娘・花子から、地元暴力団の郁田組に石松が多大な借金を残して死んでいったことを知らされる。で、鑑別所時代の友達で、現在は桃太郎という料理屋で板前をしている柏木勝を訪ね、そこで今後の手を考えることにした。一方、関東挺身会は関西進出を考えていて、会長・寺沢は、四国で拳銃製造を始めるために高松に狙いを定め、幾田組にその為の土地を手に入れるように命じていた。幾田組はそれには桃太郎の土地が良いとて、借金の形に奪ってしまう。石松はその借金返済のためにブルーフィルムに出演していたということが分かる。で、神坂は花子の父であって、町の権力者の徳之助にこのいきさつを話した。で、徳之助が動き、徳之助に頭のあがらない郁田は、桃太郎の土地を返することを約束した。しかし、挺身会にこのことがバレルことを恐れ、口封じのために徳之助を殺してしまった。四国に乗り込んできた挺身会はカポネ団にも手を伸ばしていたが、遂に神坂の怒りが爆発し、カポネ団は郁田や挺身会の寺沢らが集まる料亭に向って殴り込んだ。

スケールが小さくなってしまったのと、神坂の昔(=鑑別所時代)の仲間が都合よく登場する辺りにネタに苦労していることが伺える。ということで、これという所のない作品でした。

今回の2本は、シリーズ作品として10本を越えたは良いのだが、シリーズのテコ入れのために行ったことが空回りしているだけで、耐えていないという所を露呈しているだけの作品となってしまい、シリーズもいよいよ最終年となる1972年に繋いだだけという作品でした。年間に約4本というハイペースで制作していたらこうなってしまうのも分からないではないが、人気シリーズの量産体制が裏目になっていて、方がの斜陽化と言うことも深刻になっていることが出ていることを考えると...

 

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