GARY NUMAN『REPLICAS』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1979年4月に発表された彼の2nd.アルバムである。(3rd.アルバムが1979年9月に発表されている。)本アルバムはイギリスでNo.1ヒットとなり、'80'sという新しい時代を目前にして彗星の如く現れた期待のニューフェイスということになった。(1978年11月に発表されたデビュー・アルバムはイギリスで最高位14位を記録している。)特に彼は、ポスト・パンクの中ででもエレクトリック・サウンドを前面に出したことで、エレクトリック・ミュージックのバイオニアとして知られる様になった。セールス的には本作から3枚連続して全英No.1アルバムとなり、'80's初頭は大ヒットを連発したが、勢いはその数年であり、商業的には一時的な勢いで終わっている。が、彼のサウンドの影響を受けたというミュージシャンは結構多くいて、21世紀になってからは影響を受けたとされるミュージシャンとして名前がよく出てくるようになっている。
尚、本アルバムはイギリスでは1位を獲得しているが、アメリカではBillboardのアルバム・チャートに初めてチャートインを記録したアルバムとなったが、最高位は124位であった。
収録曲は、オリジナル版では以下の全10曲であった。『Me! I Disconnect From You』『Are 'Friends' Electric?』『The Machman』『Praying To The Aliens』『Down In The Park』『You Are In My Vision』『Replicas』『It Must Have Been Years』『When The Machines Rock』『I Nearly Married A Human』。尚、1999年に再発された時には以下の6曲がボーナス・トラックとして追加されている。『Do You Need The Service?』『The Crazies』『Only A Downstat』『We Have A Technical』『We Are So Fragile』『I Nearly Married A Human 2』。
本アルバムからシングル・カットされたのは次の2曲である。『Down In The Park』と『Are 'Friends' Electric?』であるが、イギリスでは共にそれなりのヒットとなったが、アメリカでは鳴かず飛ばずという状況であった。
お薦め曲は彼の代表曲として知られている『Down In The Park』と『Are 'Friends' Electric?』のシングル曲と、『Are 'Friends' Electric?』『When The Machines Rock』、そしてアルバム・タイトル・ナンバーでもある『Replicas』をピックアップしておく。
サウンドの方は、'70's終盤のディスコ・ブームの後を受けたエレクトリック・ミュージックであって、現在では完全に陳腐化していると感じられるものである。しかし、その独特の雰囲気が時代を感じさせているのだが、最近のテクノロジーだけでハートが無いものと比べるとずっと人間的な温もりが感じられて、それが独特の味となって、安心して聴くことが出来る。こういうところは、後人たちに大きな影響を与えたサウンドであるということが分かるところでもある。エレクトリック・サウンドの歴史を知る上では、重要なアルバムであるため、音楽史を学ぶという意味で聴いておきたいアルバムである。
↓2枚組になっていますが、2枚組の価値としては「?」が...
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