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「無宿人御子神」(その4) [映画(邦画)]

懐かしの邦画ヒーロー・シリーズの第45弾として記してきた「無宿人御子神」シリーズは全3作なので、今回で最終回となります。で、残っているシリーズ第3作について記します。

シリーズ第3作無宿人御子神の丈吉 黄昏に閃光が飛んだ
作品データを記しておくと、1973年の東宝作品で、時間は83分、原作は笹沢左保、監督は池広一夫、脚本は永原秀一と池広一夫の2人、撮影は岡崎宏三、美術は小島基司、音楽は渡辺岳夫である。そして出演は、原田芳雄、夏八木勲、安田道代、小川節子、鈴木瑞穂、石橋蓮司、高森玄、伊海田弘、笠原玲子、石矢博、北浦昭義、田中浩、森章二、田村保、北九州男、荒木肇、阿藤海、三角八郎、星野兼児郎、伊藤裕平、丸山善司、芹昌郎、津々井功二、たちである。

妻と息子の敵を追って旅を続けている渡世人・無宿人御子神の丈吉はある草っ原で襲われている鳥追い女・お八重を救うと、何事もなかったように去っていく。助けられたお八重は渡世人を追った。一方、渡世人・風車の小文治も旅を続けていて、ある茶屋の前で、浪人に襲われている旅の女を救い、浪人を倒して去っていこうとする。が、野次馬の中にいた丈吉に気づいて声を掛けた。丈吉も小文治のことを知っていた。また、小文治は国定忠次に雇われて殺し屋で、丈吉を狙っていたが、この場は特にいざこざにはならずに去っていった。小文治が倒した浪人は、甲州街道沿いに勢力を張る下初雁の唐蔵の用心棒だったことから、唐蔵一家が小文治に襲いかかる。長脇差しを抜いて的を倒していく小文治だったが、突然咳込むと、血を吐いた。丈吉が小文治を庇って敵を倒すと、丈吉とお八重は小文治を旅篭・野津屋に担ぎ込む。野津屋」の女将・お春は茶屋で小文治が助けた女だったこともあって、小文治は大事にされるが、丈吉たちが野津屋に草鞋を脱いだことは唐蔵の元に知らされ、直ぐに唐蔵一家は野津屋を取り囲み、再び襲ってくる。お春は掠われ、小文治は丈吉との決着を急ぎ、あっさりと小文治の投げた出刃包丁を叩き落とした丈吉が勝った。しかし、丈吉は小文治にとどめは刺さなかった。で、小文治はお春を救うために単身で唐蔵一家へ乗り込み、お八重がそのことを丈吉に伝えようとするが、唐蔵の子分に殺られてしまう。一方、小文治は、唐蔵に抱かれて艶然と笑うお春の姿に愕然するが、襲い掛かってくる子分たちを倒していく。しかし、戦いの中で小文治は喀血してしまい、倒されてしまった。丈吉が乗り込んできて、唐蔵とお春を刺して倒すと、小文治の元へ行く。小文治は7年前の話を語る。水呑み百姓だった小文治は、名主の娘・お春との仲を引き裂かれ、村を追われた。で、渡世人になったが、街道筋でお春と偶然再会し、再び甘い夢を抱いたということだった。で、丈吉は再び国定忠次を追って旅に出た。

丈吉の旅先のエピソードということでは悪くない1本であるのだが、シリーズ作品と言うことではまだ物語が完結していない(丈吉と国定忠次との間で決着がついていない。)のに、シリーズが終了と言うことになってしまって残念なことになってしまった。

解釈の仕方によっては、丈吉は今日も何処かで常に国定忠次を追っているのだろう、というイメージを植え付けるということになり、決着を付けなかったためにいつまでも続く物語を予感させてくれる、ということになる。とは行っても、完全決着とは行かなくても、国定忠次と接触するぐらいの展開はあって良かったでしょう。

ただ、2時間のTVのスペシャルドラマのような雰囲気の作品でもあるので、それはそれと言うことなのですかね...

 

↓US版のため、リージョンコードは「1」ですが...


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