「SUPER FORCE」 [映画(洋画)]
表題の作品は1990年の「スーパーフォース」である。アメリカのTVムービーということで、日本では劇場未公開であったものの、アメリカではTVシリーズ作品(第1シーズンが26話、第2シーズンが22話の合計48話が放送された。)として放送されることになり、そのパイロット版という位置づけの作品でもある。(日本ではビデオでリリースされただけだった。)
作品データを記しておくと、時間は95分、監督はリチャード・コンプトン、撮影はマイケル・マクゴーワンである。そして出演は、ケン・オランド、ラリー・B・スコット、リサ・ニエミ、パトリック・マクニー、たちである。
物語は2020年、凶悪犯罪がはびこる街になったマイアミである。元宇宙飛行士だったストーンはスーパースーツという最終兵器を身につけ、スーパーサイクルというバイクに乗って悪人たちと戦っている警官であった。で、悪人たちと戦っていくという物語である。
設定だけ見ると、それなりの作品の様に聞こえるが、TVシリーズのスペシャルと言った位置づけの作品であるため、物語の方もTVシリーズに毛の生えたようなものである。また、設定もTVシリーズそのままであって、登場する装備や武器もTVシリーズの範疇のものである。(東映のTVヒーロー作品のような作風で、ノリもそのままといった感じである。)
'80年代のアメリカ映画のヒーロー作品に登場した様なヒーローをいくつか足し合わせ、それを足し合わせた人数の五割り増しの人数で割ったようなヒーロー、と言ったら分かりやすいでしょうが、如何にも安っぽいヒーローである。また、その一方で、90年代の東映のメタルヒーローシリーズ(特に「レスキューポリス・シリーズ」のような雰囲気も部分的にはある。→時期的には本作の方が僅かに早い。)ということで、本作とメタルヒーローシリーズが混ざっていると思えば、色々と突っ込みながら楽しめるのではないかと...
また、本作はTVシリーズで第2シーズンがあったこともあって、もう1本のスペシャルという位置づけの作品もある。やはり1990年の作品で、「スーパーフォース2」(原題は「SUPER FORCE 2」)という作品である。こちらの方は1作目よりもより見られる作品になっているものの、やはりTVムービーの範疇に毛が生えた程度である。
こちらの作品データを記しておくと、時間は84分、監督はチップ・チャルマーズ、撮影はマイケル・マクゴーワン、出演は、ケン・オランド、ルー・フェリグノ、ラリー・B・スコット、リサ・ニエミ、たちである。
アメリカでは、TVムービーと劇場用映画とでは、内容、作品のクオリティ、出来などに大きな差があって、「しょせんはTVムービー」と言われるが、本作は正にそういうことを象徴する作品である。確かに、TVムービーの中でも劇場用作品を凌駕するような作品も存在しているのも事実であるのだが、やはりピンからキリまであるということで、ごく普通のTBムービーの範疇の作品である本作は、良くも悪くも「TVムービー」でした。まあ、B級というか、C級作品を楽しむつもりであれは、十分に楽しめるのではないですかね...
ちなみに、とんでもないマニアックな作品までもリリースしていたLDでも、本作はリリースしていなかったようですね。
↓当然、DVD化されておらず、ビデオです。
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