SSブログ

「地帯(ライン)」(その4) [映画(邦画)]

今回は1960年4月に公開されたシリーズ第3作について記します。尚、この作品で初めて「地帯」を「ライン」と読むタイトルにされたのと、本作のみがシリーズ全5作の中の唯一のカラー作品である。

シリーズ第3作黄線地帯(イエローライン)
作品データを記しておくと、1960年の新東宝の作品であって、時間は79分である。監督と脚本は石井輝男、撮影は鈴木博、美術は宮沢計次、音楽は渡辺宙明である。そして出演は、吉田輝雄、天知茂、三原葉子、三条魔子、大友純、沼田曜一、吉田昌代、鳴門洋二、若杉嘉津子、中村虎彦、小野彰子、扇町京子、瀬戸麗子、天野照子、原利一、浪野光夫、池月正、築地博、原聖二、鈴木信治、小野貞夫、大谷友彦、村山京司、沖啓二、小林猛、スーザン・ケネディ、川部修詩、鳥羽恵美子、国創典、たちである。

阿川という男に依頼されて神戸の税関長を殺害した殺し屋の衆木だったが、警察に密告されたために警察に追われることになる。衆木は阿川を殺して復讐を果たそうとして、東京駅で無理矢理誘った踊子のルミとアベックを装って神戸に入る。衆木にも阿川にも無関係のルミは新聞記者・真山の彼女であり、神戸の新日本芸能社の踊子募集に応募しようとして真山に電話をしているところを衆木に連れて行かれたのだった。で、真山も新日本芸能社が国際売春組織である黄線地帯と関連があるということを知り、ルミの後を追って神戸に向かった。神戸でルミは、「連れの男は殺人犯です。助けて下さい」というメモを記した百円札を衆木の目を盗んで靴屋に渡したが、靴屋の店員はそのメモに全く気づかず、弓子という女性の元にその百円札が渡ることになる。そんな中、真山が弓子のことを知って弓子の元に駆けつけたが、弓子も拉致されていた。捕まる際、弓子は例の百円札を見日雄都市、それが偶然にも真山の手に入ることになった。ルミは安ホテルに監禁され、弓子は阿川をボスとする外国人相手の秘密売春団(黄線地帯)の隠れ家に監禁される。また、衆木も既に阿川の居場所を突き止めていた。真山も秘密クラブの話を耳にしていた。で、阿川の元にそれぞれの人間が集う形になり、真山は警察に通報していたため、秘密売春団に警察が踏み込み、組織は壊滅した。

作風は前作までと同様のセミドキュメンタリー。タッチであるが、カラー作品になったことで雰囲気が全く違う作品になっている。そんな中、三原葉子が魅せているという所は変わっていない。(この点では、白黒の前作とカラーの本作では大きく違っていて、ポイントが大幅アップしている。)また、物語の展開としては複数の全く関係ない人物が1つに繋がっていくという展開は面白いのだが、ちょっと都合が良すぎると感じてしまう所はマイナス点である。

前作が良かっただけに、カラー作品へと出世したが、三原葉子以外については白黒の方が良かったと思われる作品である。

 

黄線地帯 [DVD]

黄線地帯 [DVD]

  • 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
  • メディア: DVD

↓シリーズ全5作のBOXセット

石井輝男 地帯 (ライン)シリーズ コンプリートボックス (初回限定生産) [DVD]

石井輝男 地帯 (ライン)シリーズ コンプリートボックス (初回限定生産) [DVD]

  • 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
  • メディア: DVD

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。