ケータイ刑事銭形零14話(2nd.1話)[裏ネタ編]PART 7 [ケータイ刑事]
「銭形零」の第14話(2nd.1話)「帰ってきた男! ~福笑いキング殺人事件」の「裏ネタ編」の5回目の増補となる今回は、事件の凶器であった「ロープ」について、零ちゃんはこれが苦手だったと言うことから「正座」について、クイーンが犯人というのは簡単なこれと言ったことから「因数分解」について、クイーンのこれを零ちゃんが証明することになってしまった「アリバイ」について記します。尚、「ロープ」については「泪・36話(2nd.23話・AS1話)[裏ネタ編]PART 12」で、「正座」については「雷・2話[裏ネタ編]PART 7」で、「アリバイ」については「泪・33話(2nd.20話)[裏ネタ編]PART 8」で記したものをベースにしてそれぞれ加筆しました。
また、この物語について過去に記した記事(BS-i(当時)の再放送時に記した[改訂版])は「ここをクリック」してご覧下さい。(この物語についての過去に記した裏ネタ編は2008/3/16日付です。)
「ロープ」:ものを縛ったり、牽引したりするのに使用するものであって、繊維や針金などの細いものを撚り合わせて作られた細長いものである。役割としたら「糸」「紐」「繩」などと同じような役割をするものであるが、それらと比べると「ロープ」と呼ばれるものは大きなもの(太いもの)と言った位置づけとなる。当然、使用対象もより大きなものに対して使用される。
ロープが使用されるものとして典型的なものは、船舶が停泊中に流されないようにつなぎ止めるのに使用したり、登山で岩場を登る時に転落防止の目的で使用したり、これを目標地点に向けて登るのに使用されるものである。(尚、登山用具の場合は「ザイル」と言うこともあるが、これはドイツ語の「Seil」から来ている。)また、牽引ということでは、馬車に荷車を繋いだり、車が悪路に陥って動かなくなってしまった場合、他の車とこれを使って繋ぎ、引っ張って貰う時などに使用される。また、吊り橋を造るのに利用されている。(この場合は金属繊維を用いたものが使われることが一般的である。)
素材はいくつかのものがあるが、大別すると3種類ということになり、天然繊維、化学繊維などの合成繊維、金属繊維に分けられる。(当然、撚ったものであるため、複数の素材のものを使うこともある。)
天然繊維を使ったものでは、シュロや麻を使ったものがよく知られている。また、藁を使ったもの、綿を使ったものもある。が、これらの天然素材を使ったロープは、繩の延長線上にあるものであって、「太めの繩」という程度のものが一般的であり、「ロープ」の中では細い部類のものと言うことになる。そのため、強度の点ではそれほど強くない。
化学繊維を用いたものは、天然繊維では弱いと言うことで、強度を上げるために開発されたものである。(現在では、ある程度の強度があり、かつ軽い素材である化学繊維を使ったロープが一般的になっている。)使用される化学繊維は、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレンなどであって、特にナイロンを素材にしたロープは強度が強く、伸びにくく、衝撃にも強いため、幅広く使用されている。(ポリエチレン・ロープは安価、軽量であるが熱に弱い。)また、近年ではナイロンよりも強度の高い高分子素材を使ったロープ(スペクトラロープ)も登場している。(他の素材もそれぞれ長所があるため、用途に応じて使い分けがされているため、使用用途に応じてロープの素材を選んで使われている。
金属繊維を使ったものは、更に強度を高めたものであって、超重量物に対して用いられるものである。(例えば、吊り橋など。)金属繊維というのは、針金などのように金属を繊維状にしたものである。針金を太くしただけであれば、重量の割りに強度が強くないが、細い針金を多数撚り合わせた方が太さの割りに強度が高くなるためであって、金属繊維(針金)だけによるロープと、化学繊維とのハイブリッドのロープがある。
英語では「Rope」、ドイツ語では「Seil」、フランス語では「Corde」、イタリア語では「Corda」、スペイン語では「Cuerda」、ポルトガル語では「Corda」、中国語では「繩」と言い、日本語では「綱(つな)」と言う場合もある。
尚、「ロープ」と言うと、それ以外のものとして、ボクシングやプロレスのリングにも使われている。これらのロープは、選手がリングから転落するのを防止する目的で用いられるものであって、リングの外周部に張ったものである。しかしこれは「ロープ」と呼ばれているが撚り線というよりも、内部に金属線が入った「ワイヤー」と言った方が正しいものである。また、プロレスでは、時にはロープ以外の「有刺鉄線」をロープの代わりに張った試合が行われることもある。(これは「転落防止目的」ではなく、「デスマッチ」ということを強調する演出の一つである。)
金属繊維を用いたものは日常品とは言い難いが、天然繊維をつかったもの、または化学繊維を使ったものは日常品として身の回りにあるものでもある。
当然、映画のタイトルにもなっているが、有名な作品がある。1948年のアメリカ映画「ロープ」(原題:ROPE、アルフレッド・ヒッチコック監督、ジェームズ・スチュワート主演)であるが、この作品は1シーン1カットにまとめられた実験作でもある。(時間は80分の作品である。)→「ケータイ刑事」ファンであれば、「愛・13話」と「命・5話」がこの形を採用していることで有名であるだけに、映画「ロープ」も知っておきましょう。
「正座」:日本の伝統的な座る姿勢であって、姿勢正しく座ること、若しくはその座り方のことを言う。(膝を揃えてきちんと座る座り方である。)これは畳に座る場合の姿勢であって、礼儀を重んじる座り方でもある。
元々は、神道に於いて神様を拝む場合、または仏教で仏様を拝む場合に用いられていた座り方であって、奈良時代には既に用いられていた座り方である。当時は日常的に広く使われていた訳ではなく、特別な場合に使われるものであった。その後も一般的に用いられる座り方ではなく、特別な座り方という時代が続くが、これが代わったのが江戸時代になってである。江戸時代になると、戦乱もなくなって平和になったことで、徳川将軍に対して敬意を表すということが重んじられるようになり、江戸幕府が大名に対して、将軍に向かって座る場合は正座をすることと定めた。(これによって宗教的な場以外で用いられることになった。)最初は将軍に対して大名が行う座り方であったが、これが各大名が真似る形で、自国に於いて、君主と家臣との間でも将軍と大名の関係を置き換える形で用いられるようになった。更に、これが庶民の間にも広がっていくことになり、広く普及する座り方となった。、日常生活に於いては、正座は特別な場合にのみ用いる座り方である。通常はあぐらや立て膝で座るというのが一般的である。正座は君主に対する特別な座り方であったことから、かしこまった座り方ということになっていき、江戸時代には文化芸能の世界でも、礼儀を弁えたりすることから正座が重んじられるようになっていった。
尚、和室(畳の間)で行われる葬儀の場合、読経の間は正座しているのが正しい座り方とされているが、焼香の際、足がしびれて立てなくなると不安になったら、あぐらで座ってもよい、とされている。
その一方で、朝鮮では「正座」は罪人の座り方とされているため、普通は用いられない。→同じ座り方であっても国が代わると意味が全く違うということでもある。
近年では、「正座は健康に良くない」と語られるようになっていて、特に発育期の子供に対しては正座をさせないことが推奨されている。というのは、正座を長時間続けていると足がしびれるが、これは足の上に体重が掛かるため、血流が抑えられるためである。つまり、正座を長時間続けると、血流を悪くするので健康に良くない、というのである。また、膝に負担が掛かる座り方であると言うことも指摘されている。よって、少なくとも発育期の子供に対しては正座をさせない方がよい、という考えが増えている。(こういう話しになると、直ぐに「精神論」を引っ張り出して、精神を鍛えるために行うべきという意見も出てくるが、精神論と科学的な説明では、どちらの方が信頼できるか考えたもらったら、結論は明かである。)
外国語では、以前はこれがどういう座り方であるのかを説明するような言い方(例えば英語では「Sitting Straight」や「Sitting on one's heels」など)がされていたが、日本文化が世界に知られるようになった現在では、英語を始め殆どの言語で日本語をローマ字にした「Seiza」という。また、中国語では「正座」と言う。
銭形姉妹は正座が苦手ということで、愛お姉ちゃまや雷ちゃんも今回の物語での零ちゃんと同様に「足がしびれた...」と言っていたことがありましたね。
「因数分解」:数学に於いて、ある整数、または多項式を因数の積として表すことである。尚、整数を素因数の積で表すことを特に「素因数分解」と言う。
例えば、「x^2-y^2=(x+y)(x-y)」、「30=2×3×5」など。(素因数分解の場合、素数に分解するため、「30=5×6」というのは、「6」が素数ではないため、素因数分解としては誤っていることになる。但し、これでも「数式としては正しい式」であるのはいうまでもない。)
英語とスペイン語では「Factorization」、ドイツ語では「Faktorisierung」、フランス語では「Factorisation」、イタリア語では「Fattorizzazione」、ポルトガル語では「Fatoração」、中国語では「因式分解」と言う。
「アリバイ」:日本語で言うと「現場不在証明」のことである。犯罪が行われた時、被疑者、被告人が犯罪が行われた現場以外の場所にいたという事実のこと、またはその証明のことである。これが成立すると、その被疑者、被告人は、その犯罪を行うことが不可能となるので、無罪を立証することになる。それだけに、犯罪捜査の場合は被疑者に対して犯行時刻のアリバイを尋ねると言うことは、犯罪捜査では当たり前のことになる。
現実社会では、アリバイを証明するということが重要なことになるが、推理小説などの世界では、これを偽装するというのが当たり前となっているだけに、偽装されたアリバイを如何にして崩していくのか、というところが見所になる。尚、現実世界でアリバイ工作を行い、嘘のアリバイを証言すると「偽証罪」に、偽装工作に力を貸すと「犯人隠匿罪」に問われる可能性がある。
ちなみに、アリバイを証明する際、被疑者の家族の証言は認められず、第三者が証言する必要がある。また、被疑者自身がアリバイを証明する必要はなく、第三者が証明すればよく、それで構わない。
英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語では「Alibi」、ポルトガル語では「Álibi」というが、元々はラテン語の「Alius Ibi」という「他の場所に」という言葉から来ている単語である。また、スペイン語では「Coartada」、中国語では「不在現場」または「不在場証明」と言う。
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