「THE YARDS」 [映画(洋画)]
表題の作品は2000年のアメリカ映画「裏切り者」である。(本Blogで取り上げるには新しい部類に入る作品ですが...)現在ではカルト作品として支持されるようになった作品でもあって、人物描写の上手い作品でもある。また、21世紀になってブレイクした大物が意外な役で出演しているということも面白いところである。
作品データを記しておくと、時間は115分、監督はジェームズ・グレイ、脚本はジェームズ・グレイとマット・リーヴスの2人、撮影はハリス・サヴィデス、音楽はハワード・ショアである。そして出演は、マーク・ウォールバーグ、ホアキン・フェニックス、シャーリーズ・セロン、ジェームズ・カーン、フェイ・ダナウェイ、エレン・バースティン、チャド・アーロン、アンドリュー・ダヴォリ、スティーヴ・ローレンス、トニー・ムサンテ、ヴィクター・アルゴ、トーマス・ミリアン、ロベルト・モンタノ、ヴィクター・アーノルド、ドメニク・ランバルドッツィ、デヴィッド・ザヤス、ルイス・ガス、ジョー・リシ、たちである。
ニューヨーク、仲間を庇って服役していたレオが出所してきた。で、病弱な母・ヴァル妹・キティの再婚相手であるフランクが経営する自動車工場で働くことになる。そして、親友であるウィリーの助手となったレオだったが、政治家との裏取引工作に手を染めていたウィリーが弾みで殺人を犯してしまい、たまたまその場に居合わせたレオに殺人容疑が掛けられ、逃亡生活を余儀なくされる。フランクがこの事件の真相を知るが、下手に動くと、彼が絡んでいる汚職が明るみに出てしまうということから、フランクはレンを消す方に回る。が、レオは、フランクのライバル会社のウェルテック社のヘクトルと話を付けていて、フランクの汚職が明るみに出るように動いていた。聴聞会の日がやってくる。レオは無実が証明された。するとウィリーはその結論に動揺し、恋人・キティの娘・エリカと家出もみ合って、彼女を転落死させてしまった。一方、ヘクトルはレオの面倒をみると申し出てきたが、レオはそれを拒否し、全ての汚職を公にして、真の更生の道を突き進んでいった。
キャストが実に豪華であって、それだけ物語に重さを感じさせてくれることに繋がっている。裏社会の暗部を描いているだけに、かなり思いストーリー展開であるが、登場人物をじっくりと描いていることで、物語に引き込まれる。
派手な所が無い作品であるが、人間描写というところをじっくりと味わうにはこういう作風の方が味が出てくるだけに、本作の上手いところである。
ただ、後にブレイクするS・セロンのパンダのようなメイクだけはギャグにしか見えないのですが...
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