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「ZERO DE CONDUITE」 [映画(洋画)]

表題の作品は1933年のフランス映画「新学期 操行ゼロ」である。尚、1933年に完成した作品であるが、内容的なことから当時はフランスでも上映禁止とされて、1945年11月になってようやく公開されたという曰く付きの作品である。尚、日本での劇場公開はそこから更に大幅に遅れた1976年8月であった。(当時のフランスの教育制度に対する批判をしているという理由である。→こういうことは珍しいことではなかったですが...)

作品データを記しておくと、時間は45分、白黒作品である。監督し脚本はジャン・ヴィゴ、撮影と美術はボリス・カウフマン、音楽はモーリス・ジョーベールである。そして出演は、ルイ・ルフェーブル、ジルベール・プリュション、ジャン・ダステ、ジェラール・ド・ベダリュー、ココ・ゴルステン、デルファン、たちである。

夏休みが終わり、寄宿舎学校に通う子供たちが学園に戻ってくる。2人の生徒が学園に戻る列車に乗っていて、はしゃいでいた。また、そのもう一つ席には物静かな変な男が座っていたが、その男は新任のユゲ先生だった。列車が駅に到着すると、早速生徒たちを監視する先生たちの厳しい眼が光る。転入生のタバールはその号令だけで気分が悪くなっていた。生徒たちの大将・コランに、列車でユゲ先生と一緒だったコサとブリュエルはいつものように悪ふざけをするが、恐れていることが1つだけあった。それは休日の日曜日の外出禁止令だった。3人はそんなことを気にしながらも、いつの日にか大人たちを徹底的にビックリさせることをやろうとしていた。また、ユゲ先生は、他の教師とは違って、生徒たちといっしょになってはしゃいだりしていた。そんな中、学園祭がやってきた。生徒たちは楽しみにしていて、みんなは喜んで参加していた。そんな時、タバールを仲間に加えたコランたち4人は、他の生徒たちがまだ寝ている間に起き出し、町のお偉方が集まる中、屋根裏を占拠し、空き缶や古靴を雨あられのように投げつけて、「規則くたばれ!操行ゼロ、くたばれ!自由万才!」と叫んでいた。

製作当時、問題作とされたため公開が禁止されていたが、現在だったら果たしてそういうことになったであろうか?という気もしないでもない。ただ、昔はそれだけ「反体制」ということにより厳しかったということでもある。(それだけ表現の自由も許されるようになっているということですが...)

尚、本作の寄宿舎での生徒たちの行動の一部は、J・ヴィゴ監督の体験談を元にしているとされているが、彼自身が本作の撮影を楽しんでいるように感じられる所もあるのがまた面白い所でもありますね。

また、寄宿舎で生徒たちが枕の羽毛を飛び散らせて大騒ぎするシーンは、映画史に於いては余りにも有名なシーンの一つであるだけに、これを見るために本作を見ておくというのもいいですね。(映画ファンであれば常識です。)時間的にも長くないですから...

 

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