ZORBA THE GREEK(SOUNDTRACK) [音楽(サントラ)]
表題の作品は1964年のアメリカとギリシャの合作映画「その男ゾルバ」である。日本での劇場公開は1965年9月であった。(日本では、藤田まこと主演の舞台作品としても有名な作品でもある。)有名なN・カザンザキスの同名小説の映画化作品である。尚、この小説は本作の映画化の後、1968年には舞台化されてロングランになったことでも知られている。
作品データを記しておくと、時間は146分、白黒作品である。原作はニコス・カザンザキス、製作、監督、脚本はマイケル・カコヤニス、撮影はウォルター・ラサリー、音楽はミキス・テオドラキスである。そして出演は、アンソニー・クイン、アラン・ベイツ、イレーネ・パパス、リラ・ケドロヴァ、ジョージ・ファウンダス、エレニー・アノーサキ、サチリス・モースタカス、タキス・エマニュエル、ジョージ・ヴォヤディス、たちである。尚、リラ・ケドロヴァは本作でアカデミー助演女優賞を受賞している。
イギリスの作家・バジルは亡き父の遺産である亜炭の山の採掘の現場監督に、ギリシャ人のゾルバを雇った。そして、ゾルバの豪放で物怖じしない泰然とした人柄に魅了されていく... そんなゾルバの周囲で起こる出来事を描いた文芸ドラマである。
作品としたら、舞台作品が有名であるが、映画では舞台作品のようなセットの制約がないだけに、スケール豊かに描かれている。また、本作は白黒作品であるが、色がないことが光と影による陰影の描写によって上手く心情を表現することに繋がっている。(そのため、特に白黒作品であっても色彩感も感じられる。)
また、A・クインのゾルバも見事にハマっていて、雰囲気もイメージもゾルバになりきっている。(それだけに、舞台作品とは違った世界がしっかりと描かれている。)ということで、一見の価値は十二分にある。
また、本作は舞台作品としても知られているが、映画の方が先である。舞台の方では有名な曲も色々とあるが、やはり映画の方の音楽も忘れずにチェックしたいところである。
最後に、サントラ盤について記しておく。収録曲は全12曲である。お馴染みの曲もあるだけに、映画、舞台と共に聴いておきたいアルバムでもある。収録曲のタイトルは以下の通りである。『Zorba The Greek』『Full Catastrophe』『Life Goes On』『One Unforgiveable Sin』『Questions Without Answers』『Zorba's Dance』『Fire Inside』『Clever People And Grocers』『Always Look For Trouble』『Free』『That's Me Zorba』『That's Me - Zorba!』。
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