VANDENBERG『HEADING FOR A STORM』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1983年に発表された彼らの2nd.アルバムである。邦題は「誘惑の炎」と付けられていた。オランダ出身のバンドということで、日本では知名度は低いが、後にWHITESNAKEのメンバーになるD・カヴァデールが在籍したバンドということで、HR/HMファンの間では知られているバンドでもある。アメリカでは苦戦した(Billboardで最高位169位に留まっている。)が、(西)ドイツ、イギリス、日本のように、既にHRが市民権を得ていたところではそれなりのヒットになっている。
収録曲は以下の全9曲である。『Friday Night』『Welcome To The Club』『Time Will Tell』『Different Worlds』『This Is War』『I'm On Fire』『Heading For A Storm』『Rock On』『Waiting For The Night』。
お薦め曲は、『Welcome To The Club』『This Is War』『Rock On』『Waiting For The Night』と言う所をピックアップしておくが、ポップな所がある前半と、ハードに突っ走る後半が、味のあるところを感じさせてくれている。(LPでは、A面とB面ということで、上手く構成していると言うことになる。)
セールスが伸びなかったこともあって、本アルバムの評価は今一つであるが、アルバムとしての完成度は高く、もっと評価されて良いアルバムである。(本作の場合は、評価が低いと言うよりも、知られていないので評価する声が少ないということで、「知らない」ということで評価されていないものと思われる。)
アメリカでHR/HMが市民権を得るのは'80's中盤であって、本アルバムよりも後のことである。'80's後半のHR/HMでは本アルバムで用いられているリフや、コーラスを使った音作りなど、'80'sHRでは基本になっている要素が、本アルバムには既に用いられているだけに、'80'sHRに慣れ親しんでいる方も、聴きやすく親しみを持って接することが出来る内容になっている。
ということで、'80'sHRファンという方は、本アルバムを聴いておくべきであって、もっと評価して貰いたいとおもうアルバムである。→こういうアルバムを「隠れた名盤」と言うのであって、チャート成績とアルバムの内容とが比例しない具体例である。
コメント 0