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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その222) [ケータイ刑事]

今回のテーマは「カメラマンの失敗」です。尚、テーマに「失敗」という言葉を含めて条件付けているのは、単に「カメラマン」というのであれば、両作とも色々と登場しているため、収拾が付かなくなるためです。で、取り上げる物語は「ケータイ刑事」からは「・3rd.2話」、「007」からは「ドクター・ノオ」です。

ケータイ刑事」:「・3rd.2話」。「吸われる魂! ~血を吸うカメラ殺人事件」。松山さんがTVシリーズに初登場したが、前話はお約束も色々あったため、この物語から松山さんの力量が問われることになった物語である。が、心配することなく、ちゃんとの3人のコンビを組んだ相棒の中では、最も波長があったコンビになったが、そのナイス・コンビぶりが色々と出ている物語である。

写真家の浜地ノブヨシ(通称:ハマーチ)から松山さんに撮影会の招待状が届き、ちゃんと共にハマーチの所に行った。ハマーチは「血を吸うカメラ」と言われている曰く付きのカメラ(このカメラで写真を撮られた人間は必ず死ぬと言われている)を使って、セクシー女優のキンメダイ・オブ・チョイトイの撮影を行った。(チョイトイも、そういうカメラだと言うことを承知の上で、同意してモデルを務めた。また、チョイトイは落ち目であったことから、話題になって第一戦に復帰することを考えていた。)

撮影が終了し、楽屋に戻ったチョイトイは、最初はどうもなかったが、暫くしてメイクを落としていると、突然苦しみだして謎の死を遂げた。

捜査を開始したちゃん。遺体からは青酸カリと、口紅からは松脂の成分が検出された。松山さんはカメラから氷の毒針を飛ばした、サブリミナル効果で毒水を飲ませた、というような珍推理を語っていた。(いずれもちゃんにあっさりと否定された。)

そんな中、ハマーチはちょっとしたことからキンメダイのマネージャーの間黒との間でちょっとした諍いがあり、血を吸うカメラで間黒を撮影使用とする。が、松山さんがそれを止めるが、誤って松山さんが血を吸うカメラのシャッターを切ってしまい、間黒を撮影することになった。それすら直ぐに間黒は苦しみだし、死亡してしまった。松山さんは、自分が間黒を殺してしまったと言ってぶっ壊れる。

まもなく、間黒の死因が青酸カリ中毒と言うことが判明すると、松山さんは立ち直って、「俺は犯人じゃない」と天国に昇ったように豹変した。が、捜査は振り出しに戻ったとちゃん。

そんなちゃんの表情を、ハマーチは別のコンパクトカメラで撮影した。が、この時、室内での撮影なのにフラッシュが光らなかったことで、ちゃんは疑問を持ち、ハマーチーがチョイトイを殺害したトリックに気づいた。

やはり、ハマーチの犯行であって、キンメダイ殺しはクレンジングペーパーに青酸カリを仕込んでおき、口紅に松脂を含ませたことで、それを落とすために念入りにクレンジングペーパーを使い、唇から青酸カリが体内に入ったのだった。また、間黒は爪楊枝を銜える癖があり、一悶着したときに青酸カリを塗った爪楊枝を間黒のポケットに入れた。その爪楊枝を間黒は口に入れたため、死んでしまった。そして、毒物はコンパクトカメラの電池ボックスの所に隠したと説明したちゃんは、カメラの提出を求めた。これを拒んだハマーチだったが、抵抗したことからもみ合いとなってしまい、カメラを落としてしまった。床に落ちたカメラは電池ボックス部の蓋が開いてしまい、その中から口紅のついたクレンジングペーパーと爪楊枝が出てきた。

ということで、ハマーチはコンパクトカメラの提出を拒み、自ら落としてしまうという失敗をして、犯行の証拠を提供してしまった。また、本来あるはずの電池は植木鉢に突き刺してあったと柴田さんが報告すると、「電池を育てるご趣味でもおありですか?」とトドメを刺した。するとハマーチは観念し、その場に腰を下ろして犯行を認めたのだった。

尚、「血を吸うカメラ」は何の言われもないごく普通のカメラだったということが判明した。

007」:「ドクター・ノオ」。1962年の記念すべきシリーズ第1作である。(当然のことながら、初代ボンドの第1作である。)シリーズの中で、唯一の低予算作品であるが、そういうことを感じさせない作りは流石である。尚、本作の世界的なヒットによって、自作からは製作費が1桁多くなったということも、現在では「007」シリーズの人気を語る上での伝説の一つとなっている。

ジャマイカ支部からの連絡が途絶えたことでボンドが現地に派遣された。一方、ドクター・ノオは色んな人材を雇っていて、そのなかに情報を集めるカメラマンの女がいた。(原作小説では「アナベル・チャン」という名前があるが、映画では名前は語られていない。)ボンドがジャマイカにやってくるという情報は漏れていて、彼女はフランスのジャーナリストに扮して、ボンドの様子を探るという任務を与えられていた。で、空港でボンドを待ち受けていた。

到着したボンドが空港から出てくるところを、女は写真を撮ろうとした。が、ボンドはカメラがあることに気づき、手にしていた帽子で顔を描くし、女に写真を撮らせなかった。で、ボンドはタクシーを拾おうとするが、そこに「迎え」と言った男が声を掛けてきた。で、荷物を預け、ホテルの予約を確認すると言ったボンドは、総督に電話して確認をする。その時、カメラマンの女はボンドを迎えに来た男と接触して、何か語っていた。電話を掛けながらもボンドはそのことをチェックしていた。

ボンドを迎えに来た男はドクター・ノオの配下の男で、ボンドを始末しに来たのだったが、もともと秘密裏のジャマイカ来訪ということで、迎えが来ること事態がおかしいということで、ボンドは運転手の男に運転させて、途中で始末した。

更に、調査を進めたボンドは、夜、ナイトクラブデCIAのフィリックス、仲間のクォレルたちと情報交換を行っていた。そんな所に女がフラッシュを焚いてボンドの写真を撮った。すかさずボンドはクォレルに「女を捕まえろ」と指示を出した。で、クォレルは女を捕まえてボンドの元に連れて来た。

「何故写真を撮るのか?」とボンドが問うと、「空港では帽子しか撮れなかった」と答えた女。続けて「何処の社だ?」とボンドが塔と、「デイリー・グリーナー」と答えた。で、ボンドはデイリー・グリーナーに女の子とを確かさせるように指示をした。すると女は「フリーだ」と言った。ボンドは更に「雇い主は?」と問うが、それには答えなかった。

また、女は使用済みのフラッシュバルブを割り、それデクォレルの顔に傷を付けたが、クォレルは動じることなかった。ボンドは女のカメラを開いてフィルムを引っ張り出すことで感光させて、写真をダメにした。で、ボンドは女を解放したが、「後悔するわよ」と捨て台詞を女は吐いて消えた。

尚、この物語は1962年の作品であるため、現在のようにデジタルカメラというものは存在しておらず、カメラというと、言うまでもなくフィルム・カメラである。また、フラッシュもかなり大きなものであって、フラッシュバルブを使うということであり、カメラ本体もかなりの大きさのものである。ボンドが(昼間の空港での)カメラに気づくというのも当然である。

また、現在だったら、フィルムカメラではなく、デジカメということになるであろうが、その場合はフラッシュメモリを(物理的に)破壊するということになるのでしょうね...

尚、女カメラマンは、空港でボンドの写真を撮り損ねたが、余りにもまともな位置にいたということで、立ち位置のミスをしており、更に、ボンドを迎えに来た男と接触したことがボンドに不審者と気づかせてしまったという失敗をしていて、顔を覚えられてしまったという墓穴を掘ってしまった。

共通点は、大きくないミス(「ケータイ刑事」ではフラッシュを焚かなかったこと、「007」では安易に仲間と接触したこと)をしたことが墓穴を掘ることになり、主人公(銭形/ボンド)に見破られてしまったということである。また、そのカメラマンは他人を傷つけるという行動(「ケータイ刑事」では2人を殺害し、「007」ではクォレルの顔を傷つけている。)をしているというところも共通している。

一方相違点は、「ケータイ刑事」では殺人を認めることになったため、逮捕されることになったが、「007」では解放されている。(但し、カメラマンの女については、ナイトクラブを出た後については劇中では全く描かれていない。よって、ボンドの写真を撮ることに失敗したことで、ドクター・ノオに消されているかも知れないし、逃げ延びているかも知れない。→消息、安否不明ということです。)

次回からは18クール目に突入です。ボチボチ「M3」を取り上げようかとも思いますが、作品としてはいま一つであったこともあって、あまり印象に残っている所が無いだけに...まあ、TVシリーズからのネタがあるので、今回と同様に「ある物(できごと)」をテーマにして記す予定です。何が登場するのかはお楽しみに。

 

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