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「ADAM'S RIB」 [映画(洋画)]

表題の作品は1949年のアメリカ映画「アダム氏とマダム」である。日本での劇場公開は1950年7月であった。かつて「スクリューボール・コメディ」と呼ばれた一連のロマコメが映画の世界で人気を集めていた時代(主に1930~40年代のことである。)があったが、本作はそのスクリューボール・コメディ時代が終わりを告げようとしていた時期の作品であるが、傑作の一つとして知られている作品である。弁護士夫婦が男女問題の法廷で反対の立場に立って争う姿を描いたコメディで、S・トレイシーとK・ヘプバーンとのやりとりが面白い。

作品データを記しておくと、時間は101分、白黒作品である。監督はジョージ・キューカー、脚本はガーソン・ケニンとルース・ゴードンの2人、撮影はジョージ・J・フォルシー、音楽はミクロス・ローザである。そして出演は、スペンサー・トレイシー、キャサリン・ヘプバーン、ジーン・ヘイゲン、デヴィッド・ウェイン、トム・イーウェル、ジュディ・ホリデイ、たちである。

浮気をした亭主を狙撃して負傷させた金髪の妻が裁判で裁かれることになる。彼女の弁護を務めるのは、女性の権利を主張して戦う女弁護士のアマンダである。が、浮気した夫を弁護する弁護士は、何とアマンダの夫のアダムだった。ということで、マスコミはこの裁判の様子を面白おかしく書き立てることになって...

法廷ドラマであるのだが、それをコメディ仕立てにしているため、重さを感じることは全くない。また、お洒落な所もあって、見ていても楽しくなるところがある。

ただ、白黒作品であるだけに、そういうお洒落な所が今一つに感じてしまうのが残念なところである。もう少しロマンティックな要素に力を入れていれば、白黒作品でも色彩感が感じられて面白くなるのだが、そういうことではちょっと損をしている所があるのも事実である。まあ、'40年代末期という時代を考えたら、これはこれでよろしいかと...

 

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