ケータイ刑事銭形海9話[裏ネタ編]PART 5 [ケータイ刑事]
「銭形海」の第9話「BS初! ついに舞台だ! ~超豪華!演劇者殺人事件・捜査編」の裏ネタ編・増補の4回目となる今回は、凶器からこれが出たことから「指紋」について、その容疑者はこれがあったということから「逮捕歴」について、「再犯」について、クイーンが見たという人影にはこれがあったということから「火傷」について、それはこのようだと証言したことから「ゾンビ」について記します。尚、「指紋」は「泪・37話(2nd.24話・AS2話)[裏ネタ編]PART 13」で、「火傷」は「海・1話[裏ネタ編]PART 7」で記したものをベースにして、それぞれ加筆しました。
また、この物語について過去に記した記事(MBS放送時に記した[改訂版])は「ここをクリック」してご覧下さい。BS-i(当時)での本放送時に記した記事へのリンクもあります。また、この物語についての過去に記した裏ネタ編は2008/6/1付です。
「指紋」:指の端部の腹部にある皮膚のしわのこと、もしくは、そのしわによって作られる模様が物体の表面に付いた跡のことをいう。犯罪捜査では犯人を特定するための基本的なものとして利用されているため、刑事ドラマでも必ず出てくる言葉(もの)である。(刑事ドラマでは主に後者の意味で使われることが多い。)
指紋は、基本的には手指の第一関節の腹面の隆起した線によって出来る紋様のことを言うが、足の指にある皮膚のしわも同様である。
指紋は大別すると3種類のものに分けられる。その3つとは、「弓状紋」「渦状紋」「蹄状紋」である。順に、弓の形のような紋様、渦状の紋様、蹄状の紋様である。また、この3つに属さない形状のものは全て「変体紋」と呼ばれることになっているが、「変体紋」に分けられることは極めて珍しいことであって、3つに殆どが分類出来る。→日本人の指紋を統計的に調べると、約5割が渦状紋、4割が蹄状紋、残り1割が弓状紋と言われている。(「変体紋」は殆ど存在しない。)
指紋の形状は人によって異なり、例え一卵性双生児であってもそれは異なっている。また、同じ人であっても、指の1本1本の紋様は全て異なっている。(当然、左右の手の指10本の指紋だけでなく、左右両脚の10本の指、合計20本の指紋も全て異なっている。)また、指紋はその人の一生において不変であるという特徴がある。
これらのことから、同じ模様の指紋が(基本的に)存在しないことになる。(これは確率論から導き出されることである。)現在生きている人の間では、同じ指紋を持つ人が存在する確率は0に限りなく近いとされている。(但し、その確立は0ではない。)また、これも確率論であるが、過去に生存した全ての人類の中で同じ指紋を持った人が存在する確率は、現在生存する人の中での確率よりも大きくなるが、それでもやはり0に近い値である。ちなみに、紀元前5000年頃から現在までの約7000年の間に生きた全ての人間の数は約350億人とされていて、現在の地球の人口(約70億人)の5倍程度である。→人の数が増えると、同じ指紋を持った人が存在する確率は数学的に大きくなるものの、それでも1桁も変わる訳ではない。ということから、原題では指紋は個人識別の根拠として利用されている。
個人識別の根拠とされることから、犯罪捜査に於いても広く利用されている。日本で犯罪捜査に指紋が採用されたのは1911年のことである。歴史を紐解くと、1908年に「指紋は一人一人異なること」「個人識別に有用である」ということが報告されたのを受けて、犯罪捜査に利用する体制を整え、1911年に警視庁が最初に指紋制度を採用した。しかし、日本に於いては、江戸時代には拇印が署名・捺印として使用されていたという歴史がある。江戸時代の当時では科学的な検証は行われていないが、拇印が個人識別のために利用できるということを経験上知っていたことになる。(個人の識別が出来ない、則ち、同じ指紋があることが分かっていれば、署名・捺印に用いたら混乱をきたすことになるのは容易に分かることである。)1911年の警視庁での採用は、経験上ではなくて科学的に指紋が個人識別に有用であって信頼できるということが明らかになったために採用されたのであるが、「経験上」と「科学的」ではそれだけ重みが違うということでもある。
尚、指紋は遺伝形質である(親子それぞれの紋様は異なるが、紋様の特徴は遺伝されるため、似ることになる。)ことから、親子鑑定を行う場合にも利用されている。(但し、親子鑑定の場合は、指紋だけでの判定は行わず、その際の「指紋」はあくまでも参考資料の一つでしかない。)
英語では「Fingerprint」、ドイツ語では「Fingerabdruck」、フランス語では「Empreinte Digitale」、イタリア語では「Impronta Digitale」、スペイン語では「Huella Dactilar」、ポルトガル語では「Impressão Digital」、中国語では「指紋」と言う。
「逮捕歴」:「逮捕」とは、その人の行動の自由を奪って拘束する行為のことである。基本的には捜査機関が裁判所の発行する逮捕令状に従って行われるものであるが、現行犯の場合には逮捕令状がなくても逮捕できる。(「緊急逮捕」は逮捕が先で後から逮捕状を請求するものであって、この場合も逮捕状無しに逮捕されるが、これは色々と問題視されている所もある。)
尚、逮捕の段階では、現行犯を別とすると、容疑があって犯人と断定されたために行われるものである。そのため、実際には犯行を行っていないのに逮捕されることもある。(冤罪事件に発展していくことになる。)
また、参考人として事情聴取を受ける場合、任意出頭の場合は「逮捕」ではないので、含まれないのは言うまでも無い。(但し、事情聴取を行い、そこで容疑が固まると、逮捕状を請求されて、逮捕されることもある。)
「逮捕歴」とは、その人の逮捕された履歴のことを言う。これは、犯罪者の場合、特に薬物や痴漢、コソ泥の場合は再犯率が高いということから、過去の逮捕経験を捜査に役立てるためでもある。(犯行の手口や遺留品などから、犯人を特定しやすいということもある。)
英語では「Arrest Career」、ドイツ語では「Verhafte Karriere」、フランス語では「Arrête la Carrière」、イタリア語では「Carriera di Arresto」、スペイン語では「Arresta la Carrera」、ポルトガル語では「Prenda Carreira」、中国語では「逮捕經歴」と言う。
「再犯」:再び罪を犯すことをいう。刑法上は、懲役に処せられた者が、その執行の終了、または執行免除の日から5年以内に更に犯罪を行って、有期懲役に処せられることになった場合を言い、この場合は刑に加重されるため、初犯の場合よりもより刑罰が重くなる。
また、三度目以降の同じ状況の場合は「累犯」と呼び、更に刑罰に加重されることになる。
法的には、上記のような規定があるため、この物語で語られた鯨井は、10年前の罪に対し、被疑者死亡で懲役刑となっていないため、再び殺人を犯しても「再犯」の定義に当てはまらないことになる。しかし、一般的な認識は、懲役刑に関係なく、再び罪を犯すことを言い、この場合は前の犯罪からの期間などに関係ない。(これでと、この物語の鯨井も「再犯」と呼ばれることになる。)→法律用語(=専門用語)と一般的な認識との間に差があるものの一つである。
英語では「Second Conviction」、ドイツ語では「Zweite Überzeugung」、フランス語では「Deuxième Conviction」、イタリア語では「Seconda Condanna」、スペイン語では「Segunda Convicción」、ポルトガル語では「Segunda Convicção」、中国語では「再犯」と言う。
「火傷」:火、熱湯などの「熱」によって生じた皮膚の局部的な損傷のことである。医学的には「熱傷」と言うが、一般的には「火傷(やけど)」と呼ばれている。また、化学薬品、各種光線、放射線などによっても損傷を受ける場合もあって、それらも「火傷」に含まれる。(日焼けも、程度は軽いが一種の火傷と言うことになる。)
局部的な火傷であればともかく、全身の皮膚にまで損傷が及んでいると死亡することもある。また、傷の深さが浅いものであれば、きれいに治るが、深い場合はケロイドになったりして、何らかの痕が残ることがある。尚、傷の大きさは、傷を受けた熱源の温度の高さと、それとの接触時間で決まる。(高温でも短時間であれば、傷は浅いが、低温でも長時間になると大きな損傷を受けることがある。→「低温火傷」と呼ばれてる症状がこれに該当する。)
損傷を受けた皮膚の症状としては、表皮や角質層までの範囲に留まっていたら、発赤や充血ていどであって、これであれば数日もあれば完治する。(火傷の中でも最も軽いレベルである。)次に、有棘層や基底層まで損傷が及んだ場合は、水疱、発赤、腫れ、湿潤が出来る。これの場合はその痕は残りにくいが、残る場合もある。また、完治するまでには10日から半月程度を要する。そして、真皮、乳頭層、乳頭下層まで損傷が及ぶと、完治するまでに半月から一ヶ月を要し、その痕はは残りやすくなる。損傷が真皮全層や皮下組織まで及ぶと、細胞が壊死したりすることもあって、その痕は残り、完治まで数ヶ月を要する。
火傷をした場合の対処方法は、何はさておき、患部を水で冷やすことである。(兎に角、1秒でも早く冷やすことである。)側に水が泣ければ、コップの(熱くない)飲料でも、濡れタオルでも構わないから、兎に角冷やすことである。また、服の下の火傷は服を脱がせず、服の上から水を掛けることである。ある程度冷やしたら、少しでも端役医師の診察を受けましょう。
英語では「Burn」、ドイツ語では「Verbrennung」、フランス語では「Brûlure」、イタリア語では「Scottatura」、スペイン語では「Quemadura」、ポルトガル語では「Queimadura」、中国語では「火傷」と言う。
「ゾンビ」:生き返った死体のこと、またはブードゥー教では蛇の神のことである。死体が生き返ったものであるため、オバケや妖怪などと同一視されている。特に、ホラー映画では定番の一つとして登場するものになっている。
尚、映画の世界に初めて登場したゾンビは、1932年の「恐怖城」(「ホワイトゾンビ」)とされている。但し、当時はまだ「ゾンビ」というものがどういうものであるのかが理解されておらず、ゴーレムと捉えられている。
その後、ホラー作品に数多く登場しているが、ゾンビが主役となる作品はなかったこともあって、モンスター映画の定番であるドラキュラ、狼男、フランケンシュタイン、ミイラ男と比べると、知名度も低く、マイナーな妖怪の一つであった。
ゾンビを一躍有名にしたのは、1968年の「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」である。この作品で、ブードゥー教のゾンビの特徴をそのまま描き、これがヒットしたことから、この時のゾンビが以後の「ゾンビ」のスタンダードとなった。そして、1978年の映画「ゾンビ」によって、そのイメージが定着すると同時に「ゾンビ」という呼称も定着することになった。
更に、1983年に発表されたマイケル・ジャクソンの『Thriller』のPVで、ゾンビのダンス・チームが話題となり、完全にイメージが定着した。
英語、ドイツ語、イタリア語では「Zombie」、フランス語、スペイン語、ポルトガル語では「Zombi」、中国語では「喪屍」と言う。
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