「THE ANDERSON PLATOON」 [映画(洋画)]
表題の作品は1967年の映画「アンダーソン・プラトーン」である。この作品はドキュメンタリー作品であって、日本では劇場未公開である。フランス国営放送が製作したということ、また、後にO・ストーン監督が映画「プラトーン」を製作するきっかけになったとされている作品である。また、本作はアカデミー賞でドキュメンタリー長編賞を受賞している。
作品データを記しておくと、時間は54分、白黒作品である。監督はピエール・ショーンドルフェール、撮影はドミニク・マーリン、音楽はポール・スコリッチである。
当時のベトナムは、泥沼状態になっていて、アメリカ軍は約28万人の兵力を注ぎ込み、南ベトナムのベトコン、北ベトナム軍は全土でゲリラ戦を展開していた。本作は、フランス国営放送が、黒人士官であるアンダーソン中尉が率いる小隊に密着し、アメリカ軍の側から撮影された記録フィルムである。その小隊は人種も出身地もバラバラであるが、そんな兵士たちが視線を越えて戦い、また、戦闘時でなければ普通の若者という姿を見せている。
内容としてはとても貴重なものであり、本作はドキュメンタリーであるので、兵士たちのそのままの姿が撮影されている。また、アメリカではなく、フランスの製作という所もポイントである。
尚、兵士たちの姿の一部は、後の「ブラトーン」をはじめとする戦場での兵士の姿を描いたいくつかの作品の劇中で、実際にいくつかが再現されているなど、作りものではないリアルなものが多くの映画に影響を与えているということで、この点でも注目のドキュメンタリーである。
ただ、かつてはLDでもリリースされていたが、DVD化されていないなど、現在では見ようとするとちょっと苦労することになるが、ベトナム戦争の記録の一つとして忘れないで貰いたい作品の一つである。
↓ビデオです。
Anderson Platoon [VHS] [Import]
- 出版社/メーカー: Homevision
- メディア: VHS
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