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「血を吸う」(その2) [映画(邦画)]

今回は、シリーズ第1作である1970年の作品についてです。劇場公開は1970年7月であった。また、この作品は岸田森は出演しておらず、女吸血鬼ものである。(吸血鬼を演じたのは小林夕岐子である。)が、本作から日本独特の「吸血鬼」のキャラが知られるようになったこともあって、ある意味ではエポックメイクな作品である。

シリーズ第1作幽霊屋敷の恐怖 血を吸う人形」(1970年)
作品データを記しておくと、1970年の東宝作品で、時間は71分、監督は山本迪夫、脚本は小川英と長野洋の2人、撮影は原一民、美術は本多好文、音楽は真鍋理一郎である。そして出演は、松尾嘉代、中尾彬、中村敦夫、南風洋子、小林夕岐子、高品格、宇佐美淳、堺左千夫、浜村純、二見忠男、関口銀三、たちである。

半年ぶりに帰国した佐川。彼は恋人の野々村夕子に会いに行くが、それっきり、消息を絶ってしまった。佐川の妹・圭子は不審に思い、婚約者の高木と共に蓼科山中の野々村家を訪れた。が、母親の志津から、佐川は4日前に帰ったこと、そして夕子は死んでいることを知らされ、途方に暮れた。そんな2人は夕子の墓に寄ると、近くに佐川のカフスボタンを落ちているのを発見し、何か秘密めいたものがあることを感じた。で、その日は野々村家に泊めて貰うことになった。その夜、圭子は血まみれの手をした夕子の亡霊に半狂乱になる。夜が明けてから2人は、山口医師から、夕子の死因は車の事故による内臓破裂ということをと聞かされ、更に高木は作業員から、夕子は土葬されたことを知る。が、高木は新たな疑惑を持つことになった。一方、圭子は志津に、兄と夕子の行方を問い糾すが、逆に志津と山口に監禁されることになってしまった。高木は夕子の棺を調べようとして作業員に頼み、棺を開いたが、中は空っぽで、野々村家の下男・源造に襲われる。高木と源造が争っているのを見て作業員は逃げ出したが、夕子に喉首を切り裂かれて死んだ。高木は源造を不利器の、作業員を襲った白い影を追い、野々村家に辿り着くと、志津から呪われた夕子の運命と死ぬ間際にかけられた催眠術の話を聞かされた。地下室に閉じ込められた圭子はかくし扉を発見し、そこを通って隣室に入ると、喉元を食いちぎられた佐川の死体を見つけ、悲鳴を上げた。それを聞いた高木が駆けつけ、合流し、一緒に逃げようとする。が、拳銃を持った山口が2人を狙っていた。それを救ったのは夕子だった。探検を投げて2人を助けた夕子だったが、山口が死ぬと術が解け、夕子は生前の顔を取り戻して安らかな死に顔を見せて横たわったのだった...

ホラー作品ということでは、設定がユルユルと言うところがあるのだが、演出でそれをカバーしていて、ゾッとする様な恐怖を描き出しているのは良いところである。

物語では「催眠術」と「土葬」というところが物語を安直なものにしているが、小林夕岐子の美しさが何とかそれをカバーしてくれているのもまた事実である。ある意味、本作は彼女の存在に支えられているからこそ成立していると言うことが出来る。

ただ、現在になって本作を見ると、そういう穴と感じてしまう所が多々あるが、当時としては衝撃的な作品であったことは紛れもない事実であるだけに、予備知識を忘れて接するというのがいいんじゃんいですか...

 

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