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「AVALANCHE EXPRESS」 [映画(洋画)]

表題の作品は1979年のアメリカ映画「アバランチ・エクスプレス」である。日本での劇場公開は1979年6月であった。東西両陣営の思惑が絡むスパイ映画である。と同時に、M・ロブソン監督とR・ショウの2人の遺作となったことでも知られている作品である。また、大がかりな雪崩シーンは有名であるが、作品としては小さく纏まってしまっている...

作品データを記しておくと、時間は93分、原作はコリン・フォーブス、監督はマーク・ロブソン、脚本はエイブラハム・ポロンスキー、撮影はジャック・カーディフ、特撮はジョン・ダイクストラ、音楽はアリン・ファーガソンである。そして出演は、リー・マーヴィン、ロバート・ショウ、マクシミリアン・シェル、リンダ・エヴァンス、ホルスト・ブッフホルツ、マイク・コナーズ、ジョー・ネイマス、アーサー・ブラウス、たちである。

ソ連ソ連共産党の中枢部にいるマレンコフがウィンター計画という細菌戦略に関する情報を提供してきた。ハリーを中心とした西側の情報部員には、マレンコフの亡命の安全を確保し、アトランティック急行でミラノからアムステルダムまで同行することという任務が与えられた。当然のことながら、ウィンター計画の首謀者であるソ連のブニンもこの動きを察知していた。ということで、アトランティック急行を舞台にした東西のスパイ戦の火ぶたが切って落とされ、アトランティック急行はミラノを出発した。列車がスイス領内に入ると、慌ただしく両陣営の駆け引きが始まる。ブニンたちに占拠された列車の警備タワーはアトランティックに赤信号を発し、列車が止まる。そして銃撃戦が始まり、慌ただしくなる。西側情報部員が応戦し、一つの危機は乗り越えたが、ブニンは次の手を打ち、アルプス越えの第一関門となるサンゴタール峠を攻撃地点に決めた。一方、ハリーもそのサンゴタール峠が危険だと察知していて、スイスのパトロールに連絡して峠の偵察を依頼する。峠では爆薬を仕掛けている工作員がいて、偵察隊よりも先に動いたことで、爆発を起こし、大雪崩が発生した。このままでは列車が巻き込まれてしまうということで、ハリーは後部車輛を切り離して列車重量を軽くさせ、全速力でトンネル内に逃げ込み、間一髪で雪崩から逃れた。一方、ブニンは、反ソ過激派のガイガーグループと取引きをして、自分は変装し、彼らと共に刺客としてアトランティックに乗り込んだ。列車がマース橋にさしかかると、銃撃戦が始まるが、ブニン一味は形勢不利とみると、川岸に待機させておいたボートで逃走する。が、ガイガーグループを装ったハリーたちが逃げるブニンを追撃し、海上での銃撃戦を経て、ブニンの乗っていた船に魚雷が命中し、ブニン一味は滅んだ。そして列車はアムステルダムに到着し、マレンコフはアメリカ行きの飛行機で亡命していった。

東西両陣営の対立の中、緊張感ある連続アクション劇として期待されるのだが、今一つテンポが悪く、緊張感が無い。これはキャスト、設定は良いのだが、東西両陣営で凄味のあるキャラがいないことが影響している。(主人公サイドはそれなりにいるが、敵に凄味が欲しいところである。)

こういう作品では敵役の存在が大きく、敵役の存在感が作品の質を決めると言っても過言ではないだけに、実に残念なところである。素材としては連続活劇の手に汗握る作品に出来たのに、もったいないことした作品ですね。

が、「めでたしめでたし」という予定調和の物語として、色々と突っ込みながら見てみると、ボロクソに言える発見が色々と出てくるだけに、いじるための作品として楽しむのもまた面白いところですね...(が、ソフトの方は冷遇されていますが...)

 

↓日本版はビデオのみです。

アバランチ・エクスプレス [VHS]

  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • メディア: VHS

 

↓輸入版のDVDはリージョンコード「1」です。

Avalanche Express [DVD] [Import]

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  • 出版社/メーカー:
  • メディア: DVD


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