「ADIEU BLAIREAU」 [映画(洋画)]
表題の作品は1984年のフランス映画「暗殺の報酬」である。日本での劇場公開は1990年1月ということで、かなり遅れての公開となった。フィルム・ノワールの1本で、フランス映画らしい所が詰まったハードボイルド・アクション作品である。
作品データを記しておくと、時間は93分、監督と脚本はボブ・デコー、撮影はセルジュ・アルドレフ、音楽はドミニク・ペリエである。そして出演は、フィリップ・レオタール、アニー・ジラルド、ジャック・ペノ、アミドウ、クリスチャン・マルカン、ジュリエット・ビノシュ、イヴ・ルニエール、ジョン・ドブラニン、アガス・ジル、たちである。
売れない俳優のフレッドは、ギャンブルに手を出し、しかも金が無いことから犯罪組織から借金をしてしまう。そして、レコード・デビューが決まった妻からも愛想を尽かされて出て行かれたことで、彼は知り合いの劇場の屋根裏に住み込み、絶望感を抱く日々を過ごしていた。そんな中、組織は彼を利用することを考えて、借金を帳消しにする代わりに、敵対している組織の要人暗殺という仕事を持ちかけた。フレッドは悩んだものの、人生を公転させるためにその仕事を引き受け、拳銃を渡された。そして、ターゲットを狙う。そして、ターゲットを殺すのに成功したが、組織からお目付役として派遣されていた手下も一緒に殺してしまった。ということで、フレッドは借金をした組織からも、そしてそれに敵対する組織からも追われることになってしまった。次第に追いつめられていくフレッドは、住み処にしている劇場に追いつめられ、友人までもが殺されてしまう。そして追いつめられたフレッドだったが、遂に拳銃を手にして一世一代の演技に出たが...
アメリカ映画とは違うフランス流の独特の世界であって、アメリカ映画を見慣れていたら、異質な世界を感じるでしょうね。が、フィルム・ノワールらしい独特の雰囲気があって、やはりフランス映画らしい1本である。フランスの犯罪映画は独特の味があるだけに、見ておいても損の無い作品である。
また、今だから言えることであるのだが、本作にはまだ無名時代のJ・ビノシュが出演していて、良い味を出している。ということで、ブレイクする人は、たとえ端役時代であっても、存在感を示すものということが分かりますね。ただ、本作はかつてはLDでリリースされていたこともあったが、現時点ではソフトが無いようで、ちょっと残念...
本作のソフトがないの、↓のようなものを...
フィルム・ノワール LIBRARY iichiko 09 春
- 作者:
- 出版社/メーカー: 文化科学高等研究院出版局
- 発売日: 2009/04/30
- メディア: 単行本
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