ASIA『THEN & NOW』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1990年にリリースされた彼らのコンスピレーション・アルバムである。(4曲の新曲を含んだベスト盤である。)UKの音楽シーンにその名を残すビッグ・バンドで活躍したミュージシャンたちが集まったスーパー・バンドであった彼らだったが、いつしか活動の方は自然消滅ということになってしまったが、突如、活動を再開すると友に、新曲を加える形でヒット曲を集めたコンスピレーション版としてリリースされたものである。チャート成績の方は、日本で24位、アメリカ(Billboard)で最高位114位を記録している。
彼らのオリジナル・アルバムは、「A」で始まるタイトルが付けられていたが、本アルバムは「A」で始まっていないが、コンスピレーション版ということなので、「オリジナル・アルバム」ではないことになっている。(1996年の6枚目まで「A」で始まるタイトルが続き、1999年の7th.アルバム「RARE」で途切れることになる。が、彼らの「それまで」と「これから」という形で、バンドとしての新たな方向性を現したタイトルになっている。)
収録曲は以下の全10曲である。(新曲は6曲目から9曲目の4曲である。)『Only Time Will Tell』『Heat Of The Moment』『Wildest Dreams』『Don't Cry』『The Smile Has Left Your Eyes』『Days Like These』『Prayin' 4 A Miracle』『Am I In Love?』『Summer (Can't Last Too Long)』『Voice Of America』。
この中から新曲としてシングル・カットされたのは2曲である。1st.シングルの『Days Like These』はBillboardで最高位64位を記録したが、彼らのシングル曲としては現時点で最後のチャートインを記録した曲になっている。また、チャートインを果たせなかった2nd.シングルは『Prayin' 4 A Miracle』である。
お薦め曲は4曲の新曲の中からチョイスすることにしておくが、シングル・ヒットを記録している『Days Like These』と『Summer (Can't Last Too Long)』をチョイスしておく。
未発表曲が合ったことで、それらを新曲ということで収録しているのだが、全10曲の内、6曲がお馴染みの曲という構成は、一工夫欲しいところであった。というのは、LPではバランスが悪い形となっていたためである。(B面が4曲の新曲と1曲の従来曲であった。)→従来曲を集めたサイドと新曲を集めたサイドにした方が、「Then」と「Now」ということをより強く意味を持たせて構成できたということである。(とは言っても、CDでは連続しているので、余り意味は無いということになってしまいますが...)で、そのためには5曲目の新曲が欲しいところでした。
が、'80'sのお馴染みの曲と新曲という形にしたことで、それまでの彼らを知らない人にも、過去の彼らを知ることができることになり、これはこれで意味のあるものとなった。(この時点では、3枚のオリジナル・アルバムが発表されていた。)
現在では、内容的には中途半端に見えてしまうが、'90'sになって、活動が止まっていた彼らが再び始動するために新たな意思表示をしたアルバムでもあるので、これはこれでチェックしておきたいところである。(結局、4曲の新曲のためということでもある。)
また、CDのジャケットではサイズが小さいので、あまり面白みが無いが、過去の3枚のアルバム・ジャケットに見られたイラストがあるのも、なかなかユニークな所でした。
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