RC SUCCESSION『初期のRCサクセション』 [音楽(特撮/邦楽)]
表題のアルバムは1972年2月に発表された彼らの1st.アルバムである。当時、もしも直ぐに解散してしまうようなことになっていたら、「初期」でも何でも無いということになってしまっていただけに、実に大胆であり、かつユニークなアルバムタイトルである。(ただ、普通に考えると、オリジナル・アルバムではなくてベスト・アルバムだと思い込んでしまうでしょうけど...)が、当時の彼らはフォーク・バンドであったため、サウンドの方はフォークであるため、今になってみると、実に分かりやすいアルバム・タイトルであったということになりますね。(流石は清志郎だと感じるところである。)
尚、本アルバムは当時の彼らにとっては、意図しないアレンジが施されていたということで、それを不満に感じていると話していたのを覚えているが、1st.アルバムからそういうことを堂々と言えるところは、やっぱり大物だったと言うことでもある。
収録曲は以下の全12曲である。『2時間35分』『ぼくの好きな先生』『国立市中区3-1(返事をおくれよ)』『シュー』『春が来たから』『メッセージ』『国王ワノン一世の歌』『この世は金さ』『金もうけのために生れたんじゃないぜ』『言論の自由』『ベイビーもう泣かないで』『寝床の中で』。
この中から『ぼくの好きな先生』かB面曲に『国立市中区3-1(返事をおくれよ)』を収録してシングル・カットされている。
お薦め曲は全部と言いたくなるほど、面白い曲に満ちている。メッセージ性の強すぎる曲から、ブラック度たっぷりの曲、シニカルな側面を前面に出した曲など、清志郎ワールドがたっぷりということで、やはり1曲たりとも外せないですね。1曲1曲は個性的でユニークな曲ばかりであるが、その個性の強さが互いに支え合い、協力し合い、対になったりしていて、アルバムとして完成することになっているのですから...
また、現在では有名な話として知られているが、『言論の自由』には三浦友和がボンゴで参加しているということで、この点でも今になってみると凄いところである。
本アルバムはまもなく発売から40年という歳月が経過することになるが、現在でもその特異な輝きは失われずに輝いている。それだけに、しっかりと聴いておきたい所である。尚、RCというとロックというイメージが強いが、本アルバムはロックではなくフォークであるので、RCに点いてあまり詳しくないという方であれば、新たに知ることがたくさんあるでしょうね。(そういうものって、実に面白いものです。)ということで、色んな面で楽しむことが出来るアルバムと言っていいですね。
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