「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その239) [ケータイ刑事]
今回のテーマは「足が...」です。(これだけでは意味不明なところがあるが、「墓穴」ということをヒントにしておきます。)で、取り上げる物語は、「ケータイ刑事」からは「雷・2nd.11話」、「007」からは(今回もまたまた)「リビング・デイライツ」です。
「ケータイ刑事」:「雷・2nd.11話」。「キャの三宝を守れ! ~銭形雷探偵団VS怪人3面相事件」という物語である。「泪・2nd.5話」に初登場した怪人十面相はその後「零・1st.4話/2nd.3話」「雷・1st.24話」にも登場している(但し、それぞれの物語で顔がばれていることから、「八面相」「六面相」「5面相」「3面相」というように、数が減ってきている。)が、この物語はその完結編となった物語である。(要するに、これまでは逃亡していたが、この物語で遂に逮捕されたと言うことである。)物語の方は、部分的に怪人十面相が登場した物語と同じパターンという所と、それを少し捻ったところというように、実に上手く展開された物語である。(パターンを流用しつつ、変形もあって、過去の物語を知っていれば知っているほど、より楽しめる物語となっている。)
いつもの展開で、雷ちゃん宛に挑戦状を送り、犯行予告を行った怪人3面相。(但し、これまではビデオだったがDVDを使うというように、色々と学習しているところもある。)が、今回も雷ちゃんに見抜かれて、御用となる。
いつものように「ジャスト・モーメント」で着替えを行った後、手錠が掛けられる。しかし、いつものように腕が抜けて、それと同時に逃走していく怪人3面相。しかし、雷ちゃんも前回の対決(その時は怪人5面相でした。(「雷・1st.24話」です。))の時ことから、そのように逃亡を図ることを見越していた。
雷ちゃんは素早く反応して、前転宙返りを決めて素早く追いかける。そして3面相の右足に手錠を掛けた。逃げようとした3面相は倒れ、そして「足は用意していない...」と呟き、逃亡に失敗して、遂に逮捕された。
雷ちゃんは「やったぁ!!、遂に怪人を逮捕、従姉妹たちにも知らせなきゃ」と言ってVサインをして笑顔を見せていた。
3面相は、「今回ばかりは美学もへったくれも無かったんだ。これラストだろう。どうしても三宝全部を盗み出して有終の美を飾りたかった...」と言って、今回の犯行が過去の犯行と違う所があったことの理由を説明していた。すると高村さんは「残念でした」と言い、雷ちゃんから手錠に繋がっているロープを受け取り、引っ張って連行していこうとする。が、ここで雷ちゃんが「ちょっと待って。」と待ったを掛けた。そして「怪人の本当の顔、見たいと思いませんか?」と言って、逮捕した怪人3面相をいじろうとする。3面相は「嫌だ、それだけは恥ずかしいから止めてください」と小心者という所をさらけ出した。が、雷ちゃんをはじめ、探偵団(ボームズ二世、ポアレ、柴田束志がいた。)の面々に抑えられて、なすがままとなり、高村さんに仮面を外されて素顔を見せることになった。(雷ちゃんたちはちょっと驚いた表情をして目を丸くしていた。)
結局、怪人3面相は、いつものように手首はダミーを用意していたが、ダミーの足の方は用意しておらず、「足が...」ということで足に手錠を掛けられたことで、ついに御用となったのでした。(ダミーの足を用意しなかったことで墓穴を掘ったことになった。)
「007」:「リビング・デイライツ」。1987年のシリーズ第15作であって、2作ある4代目ボンドの最初の作品である。もともとは4代目は3作製作されるはずであったが、3作目の製作が、裁判沙汰になったことで製作が完全にストップすることになってしまい、その間に4代目のT・ダルトンとの契約期間が終了してしまったため、4代目の第3作は流れてしまった。(5代目となって、6年ぶりに製作されることになったが、その間に東西冷戦の終結ということで、シリーズとしては設定が大きく変わることになった。)
ソ連・KGBの殺し屋・ネクロスは、計画を進めるコスコフ将軍と、コスコフ将軍と手を組んでいる武器商人・ウィティカーに雇われて仕事をしていた。で、ボンドがアフガンに護送される時も付いていくが、アフガンのソ連基地からボンドは、カーラ(=ボンドガール)と共に脱走した。
コスコフ将軍は、アヘンの取引を行うことになっていて、現地のレジスタンスとその取引を終えるが、そこに人夫に化けたボンドが潜り込んでいたことには気づかなかった。基地に戻ってきて、取引したアヘンを空輸するため、輸送機に積み込むが、ボンドが紛れ込んでいたことに気づく。
しかし、大事なアヘンを積んだ輸送機にいるボンドを撃つことは出来ず、その間にボンドは輸送機を奪い、離陸しようとする。ボンドを追ってシープで疾走するカーラを拾い、輸送機は離陸する。が、ネクロスは離陸する輸送機を追いかけ、何とか潜り込んだ。
離陸したボンドは一安心して、貨物扉を閉じようとするが、潜り込んだネクロスがボンドを襲う。そして2人の死闘が始まる。貨物扉を開いたまま飛行する輸送機から、アヘン包を包んでいる集荷ネットが機外に出て、ぶら下がり、そのネットにボンドとネクロスもぶら下がることになる。空中で2人のバトルは続くことになるが、それと同時に2人はいつ落下するか分からない集荷ネットから輸送機本体に戻ろうとしながら、相手を倒さなければならないことになり、死闘が続く。
やがて、ボンドがネクロスを蹴落とそうとして蹴るが、落ちまいとしてボンドの足にしがみつくネクロス。そして手が滑って、ボンドの靴(ブーツ)にしがみつくことになる。ボンドはネクロスを始末するため、ナイフを手にして、それで靴紐を切っていく。そしてついに、靴にぶら下がっているネクロスは、ボンドの足から靴が脱げると同時に、そのまま落下していった。
ネクロスの最後の命綱になったのがボンドの足(靴)であったが、ボンドが靴紐を切っていくことで、ネクロス自体が錘になり、靴が脱げてしまい、それでネクロスは墜落死することになったが、掴んだのがボンドの足だったということが運の尽きで、「足が...」ということになった。
尚、状況から考えて、ボンドはナイフでネクロスを始末することも十分可能な状況になった(例えば、ナイフをネクロスに投げるなど。)が、そういうことをしないで、靴紐を切って、靴と一緒にネクロスを始末使用とするところに、ボンドのユーモアがあるところでした。
尚、その後、ボンドは集荷ネットを異動して、何とか輸送機の内部に戻ったのでした。
共通点は、その物語の悪役というポジションであるということ、主人公(「ケータイ刑事」では銭形、「007」ではボンド)によってトドメを刺されているということである。また、そもそもが今回のテーマである「足が命取りになる」という発想自体が特異なものであるが、その特異な同じ発想があるということ自体が「類似点」であるということが出来る。
一方、相違点としては、「ケータイ刑事」では自分の足が命取りになったが、「007」では自分の足ではなくて主人公(=ボンド)の足が命取りになったということと、「ケータイ刑事」では逮捕されたものの、生存している(素顔を雷ちゃんたちに見られるという屈辱を受けてはいるが、それでも死んでいない。)が、「007」では上空を飛行する輸送機からパラシュートも無く空中に放り出されたことから、(作品中では描かれていないが)墜落死を遂げていることは明白であるため、死亡している、というところである。
次回も今回と同様に「ある物(できごと)」をテーマにして記す予定です。何が登場するのかはお楽しみに。
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