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「血を吸う」(その4) [映画(邦画)]

懐かしの邦画ヒーロー・シリーズの第56弾として記している「血を吸う」シリーズは今回限りです。(年内に記せるように計算していましたから...)で、今回は残っている作品で、1974年7月に公開されたシリーズ第3作についてです。この作品はシリーズの中でも特にカルト的な人気のある作品でもあって、日本流にアレンジされた吸血鬼(岸田森)を堪能できる作品である。

シリーズ第3作血を吸う薔薇」(1974年)
作品データを記しておくと、1974年の東宝映像の作品であって、時間は83分、監督は山本迪夫、脚本は小川英と武末勝の2人、撮影は原一民、美術は薩谷和夫、音楽は真鍋理一郎である。そして出演は黒沢年男、望月真理子、太田美緒、荒牧啓子、田中邦衛、佐々木勝彦、岸田森、桂木美加、伊藤雄之助、吉田静司、小栗一也、片山濯、麻里とも恵、鈴木治夫、二見忠男、たちである。

八ケ岳山麓にある80年の伝統を誇る女子校・聖明学園に、東京から若い教師の白木が赴任してきた。学長邸で彼は後継者に指名される。彼はその夜、胸元に2つの傷跡のある女と、唇から牙が見える死んだはずの学長夫人の姿を見た。翌朝、彼は地下室への入口を発見し、祭壇と覚張夫人が収められた黒い柩を発見した。学校で白木は、校医の下村からあの女子生徒の蒸発事件を知らされるが、蒸発した生徒は彼が見た胸元に傷のある女生徒だった。更に、下村は白木に、この土地にまつわる伝説を語る。それは200年前に、この地に吸血鬼が現れたというものだった。また、親しくなった寮生の杏子が突然雪子を襲い、また姿を現した学長も白い牙をのぞかせていた。雪子の悲鳴で駆けつけた白木だったが、学長は姿を消し、杏子は階段から転落して死んでしまった。下村が学長を追って林に入っていくと、雪子の胸に牙をたてている黒マント姿の学長がいた。下村は夢中でシャッターを切って写真を撮ったが、学長が下村を襲ってきた。その事件を調べる高倉刑事は、杏子は事故死と処理したが、白木は学長が犯人と主張した。しかし、吉井教授の証言によって学長の容疑は消えたのだった。夜、雪子は地下室に入っていき、学長夫人は雪子の顔に短剣を当てて切り裂き、その生皮の仮面を自分の顔に被せる。そして雪子は白木を林の中の底なし沼に呼び出した。その雪子が学長夫人であることを分かっていた白木は探りを入れるつもりだった。が、吉井が突然襲ってくる。なんとかその吉井を底なし沼に落とした白木は、学長夫人を追って地下室に潜入し、柩の中に補われていた久美を救出する。が、学長と学長夫人が襲ってきた。死闘の末、学長の胸に手斧を突き刺した白木。それでも襲ってくる学長だったが、やがて力尽きて倒れた。すると、夫人と共にその肉体は溶けていった...

西洋製作の吸血鬼とは弱点が違うなど、お馴染みの吸血鬼とは違う所があるが、岸田森の吸血鬼は日本独特の味があって、これはこれで面白い所である。また、モンスター映画であるが、ホラー映画のようなサスペンス感もなかなか良く、カルト的な人気があるのも十分納得できるモノが本作にはある。

和製吸血鬼ということでは本作は傑作中の傑作であると言えるだけに、本作はじっくりと見ておきたい所である。

また、本作を見た後で、西洋の吸血鬼が登場する作品を改めてみてみると、そちらはそちらで独特のものがあるように感じられるようになるため、本作の吸血鬼はあくまでも和製吸血鬼として別物と思えるようになりますよ。

 

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