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「THE ASSASSINATION BUREAU」 [映画(洋画)]

表題の作品は1969年のイギリス映画「世界殺人公社」である。日本での劇場公開は1969年5月であった。コメディ・タッチであり、ブラック度もある冒険作品である。尚、D・リグとT・サヴァラスは本作の後に「女王陛下の007」で再び共演をすることになった。

作品データを記しておくと、時間は110分、原作はジャック・ロンドン、監督はベイジル・ディアデン、脚本はマイケル・レルフ、撮影はジェフリー・アンスワース、音楽はロン・グレイナーである。そして出演は、オリヴァー・リード、ダイアナ・リグ、テリー・サヴァラス、ベリル・リード、クルト・ユルゲンス、ウォーレン・ミッツェル、たちである。

時は1906年、ヨーロッパの各地で奇怪な殺人事件が次々と発生した。いずれもが巧妙な手口であって、事件の手掛かりが無く、犯行動機すら分からない有様だった。女性記者のソーニャは、一連の事件の背後に世界的な組織がいて、事件はその組織の仕業と考え、調査記事を書くことを思いつき、新聞王のロード・ボストウィックの元を訪ねて、記事にする企画を語った。ボストウィックはプライベートな援助なら借しまないと言い、ソーニャに協力を約束した。ソーニャはまもなく、殺人プロ協会会長のイバンと接触することが出来た。イバンは「殺人はゲームだ」と考えていて、世界各地の7人の代表たちと会を作っていて、会員が会員を殺すこともゲームであるとしていた。それからまもなく、殺人プロ協会の全体会議が開かれ、ベルギーからポペスキュ、イタリアからセザール・スパド、スイスからワイス、フランスからルコビエ、ドイツからフォン・ピンク、ロシアからミュンチョフが参加し、イギリス代表として新聞王のボストウィックもやってきた。会議が終わると、ポペスキュが殺されたが、それはイバンの仕業だった。その後イバンは、記事を書くソーニャを連れて、会員たちの暗殺をする旅に出た。彼は「殺人はゲーム」ということで行動するため、事件の動機が無いこともあって、捜査は全く進まず、イバンも捕まることなく、殺人は続いていく。そして生き残った会員は2人だけとなった。そんな時、ウィーンのフェルディナンド公が殺され、ヨーロッパの王家は大騒動となる。また、イバンはボストウィックがソーニャの取材を援助していて、イバンを唆すという本当の目的を知ることになった。そして、フェルディナンド公の死亡でヨーロッパの王家は一堂に集まって会議を開くことになるが、そこに爆弾を落してヨーロッパの王家を全滅させ、無政府状態に陥れようという陰謀を知る。で、イバンとソーニャは王家の人々を助け、ヨーロッパの平和を保った。

物語の設定が1906年、つまり、20世紀初頭ということもあって、展開はのんびりしている所もあるのだが、その設定が逆に本作の物語をスリリングなものにしている。また、コメディ・テイストだからこそ、それがスパイスになっている。こういう物語を21世紀の現在を舞台にすると、それこそハイテク兵器を駆使してと言うことにでもするか、余りにも原始的な作戦をということに鳴らないと、物語が進まないでしょうから、これは設定の勝利と言ったところである。(「古き良き時代だった」ということになりますね...)

本格的なアクションを期待したり、バリバリのサスペンスを期待すると、「何だこれは?」と言うことになってしまうが、20世紀初頭という時代、コメディ・タッチというところから、古き良き次第を描いた独特の世界観の作品ということが頭にあれば、そういう期待は無くなり、のほほんとした感じで楽しめる作品である。(が、かつてはLDでリリースされていた本作も、現在ではソフトが無いと言うことで...)

 

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