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「日本侠客伝」(その4) [映画(邦画)]

今回は、1965年8月に公開されたシリーズ第3作について記します。

シリーズ第3作日本侠客伝 関東篇」(1965年)
作品データを記しておくと、1965年の東映作品で、時間は94分、監督はマキノ雅弘、脚本は野上竜雄、村尾昭、笠原和夫の3人、撮影は吉田貞次、美術は富田次郎、音楽は斎藤一郎である。そして出演は、高倉健、長門裕之、北島三郎、大木実、南田洋子、藤純子、丹波哲郎、鶴田浩二、待田京介、遠藤辰雄、丹羽又三郎、天津敏、遠藤辰雄、原健策、加賀邦男、東龍子、西崎さかえ、山城新伍、曽根晴美、田中春男、加藤浩、汐路章、森三千代、堀正夫、源八郎、村居京之輔、阿部九洲男、片岡栄二郎、藤木錦之助、五里兵太郎、熊谷武、佐々木松之丞、唐沢民賢、山本麟一、鈴木欣也、関山耕司、潮健児、佐藤晟也、名護屋一、山下義明、森源太郎、浪花五郎、宮崎千鶴、勝山まゆみ、疋田圀男、西田良、高並功、佐々五郎、野口泉、丸平峰子、たちである。

築地魚河岸の老舗店・江戸一は、父亡き後、男勝りの長女・市川栄が切り盛りしていた。風来坊の船乗り・緒方勇はふとしたことから知り会った小揚の磯村松夫の紹介によって、江戸一で働くことになった。しかし、江戸一の商売は芳しくない状態だった。というのは、東京魚市場協同組合理事長・郷田勢之助が石津組のやくざを使って魚市場を牛耳っていたためで、小売人に対して江戸一との取引を妨害していたためだった。しかし、老舗の江戸一に味方する人たちはいて、小揚組合長の三谷、栄の妹・光子と恋人・松夫たち、そして緖方たちは理事長のやり方に反発して、江戸一を支えていた。そんな中、日南物産の森田が、香港帰りのカナダ船が大量の鮪を売りたがっているという話を持ってきた。栄は外国と取引できれば活路を見いだせるとして、何とか取引できるようにしようとするが、理事長はそのカナダ船の水揚げを禁止したことで、取引は流れてしまった。これに起こった松夫は、理事長を暗殺使用とするが、銃弾は理事長ではなく石津組親分を射殺してしまった。で、石津組から松夫は追われることになる。そんな中、松夫は、かつて、栄の父に世話になり、朝鮮に行っていた江島勝治に助けられた。江島は江戸一の恩に報いるため、石津親分射殺事件の責を負った。理事長のあくどさは更に拍車が掛かり、三谷はそれに見かねて、網元との直接取引を勧め、焼津の網元頭・八十川との取引が成立した。しかし、理事長はその取引の陸揚げを妨害した。遂に、堪忍袋の緒が切れた松夫は江島と共に郷田の事務所に殴り込む。冷静な江島の制止も聞かず、松夫は血気にはやり、大暴れとなるが、やくざ相手には歯が立たず、逆に殺されてしまう。江島は遂に怒りを爆発させて、理事長を倒した。魚河岸の騒動も落ち着き、江島は警察に自首をした。数ヶ月後、網走に服役する江島から手紙が届き、彼は元気で服役しているということだった。緖方は魚河岸で一生暮らすことを決意し、栄も江戸一を守り抜くことを改めて決意した。

普通の任侠映画であれば、一匹狼的な存在の主人公が中心になるが、本作ではそういう一匹狼的な存在がいないということと、中心になっている人物が先頭に立っていないということで、異色の作品と言って良い。が、任侠映画を多数制作している東映作品であるので、抑えるところはしっかりと抑えているのは言うまでもない。

時にはこういう異色の作品も良いですね。何せ「任侠映画」というと、どうもパターンが一つになっている傾向が強いですから...

 

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