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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その243) [ケータイ刑事]

今回のテーマは「曲芸的な投げ技」です。(但し、劇中に登場した芸人というキャラが行ったものではこととします。)で、取り上げる物語は、「ケータイ刑事」からは「・4話」、「007」からは「女王陛下の007です。」

ケータイ刑事」:「・4話」。「お面でゴメン殺人事件」という物語。愛ちゃんと五代さんはまだコンビとして確立していなかった時期の物語であるが、2人の間にコンビらしい所が出始めた物語でもある。(相棒の頓珍漢な推理と、それを正す銭形とのやりとりは、完全に「ケータイ刑事」の定番のパターンになりました。)また、この物語のゲストには尾野真千子がいて、ちゃん(宮崎あおい)を加えるとNHKの朝ドラの主役が2人いるということになりました。(2人ともヒロインになったのは本ドラマの後なので、凄いキャスティングがされていたということになりました。)

関東美術大学で教授が殺害され、ちゃんが現場にやってくると、五代さんは直ぐに解決するだろうと言う。というのは、現在、目撃者に犯人の似顔絵を描かせているところであり、それが出来れば犯人逮捕は時価の問題と考えていた。しかし、2人の目撃者が作成した似顔絵は同一人物とは思えないものであって、1人の似顔絵は男、もう1人の似顔絵は女の様に思われた。ということで五代さんはいつものようになってしまう。

ちゃんは冷静に考えていき、現場や周囲の様子を色々と調べる。更に、目撃者の似顔絵が異なるのは、1人は鏡に映った姿であり、また、その前後で犯人に何かが起こったと考えた。更に、衣装やお面を調べ、事件のヒントを掴み、実際に犯人の逃走経路と思われる所を動いてみて、事件の真相に気づいた。

五代さんと4人の容疑者たちと共に、事件の様子を再現しながら説明していくちゃん。そしてちゃんは犯人について言及しようとして、その人物の方に目を移した。そして携帯を構えて口上を始めた。

口上が終わると、ちゃんが目を向けた人物・如月は突然背を向けて走って逃げ出した。ちゃんは素早く右手に持った古銭を(銭形平次ばりに)投げ、古銭は如月の目の前の壁に突き刺さった。それを見た如月は驚いて足が止まり、その場に膝をついた。そして如月は動機を口にした。すると、如月が恨み教授殺害の動機になった弥生が、教授が考えていたことを語り、如月に初心に返ってほしかったこと、教授は如月を本気で愛していたことを告げた。これに如月は返す言葉が一つもなく、ちゃんもただそれを聴いていただけだった。

正に銭形平次の如く、古銭を投げたちゃん。(銭形姉妹は銭形平次の子孫ではないということになっていますけど...)その古銭には糸もついておらず、コントロールを誤ったら無くなってしまうだけなのに、逃げて行く犯人の目の前の壁に性格に、そしてそこに突き刺さるように投げたというのは抜群のコントロールと力があったと言うことになり、芸人以上の技でした。

007」:「女王陛下の007」。1969年のシリーズ第6作であり、2代目ボンドの唯一の作品である。ボンドが2代目になったことで、色々と工夫した作品となったが、当時は失敗作と呼ばれ、興行的にも振るわなかったのも事実である。が、前作までのパターンとは違う展開としたことで、後に評価されるようになった作品である。

トレーシー(=ボンドガール、この物語の結末でボンド夫人になる人物である。)と出会ったボンドは、何者かに監視されていた。小隊が分からない相手をぶちのめし、トレーシーと一夜を共にするが、朝になるとトレーシーはカジノでの借りをボンドに返して姿を消していた。

そんなボンドはゴルフをするために、ゴルフバッグを背負ってホテルを出ていこうとするが、そこにボンドを呼び止める声がした。別の男が銃でボンドを狙っていて、ボンドは言うがままに表に出て、ある車に乗ることになる。(そこには昨夜ぶちのめした男もいた。)そして、銃とナイフを突きつけられていたこともあって、ボンドはそのまま連れて行かれる。(「ある人が呼んでいる」ということだった。)

そのまま長い間車は走り、夜になって車は目的地に到着した。あるビルに入り、何処かの会社の事務所を通り、廊下に出て、ある扉の前まで行く。その扉が開けられた瞬間、ボンドは反撃に出て、ボンドの前と後ろにいる3人の男たちをぶちのめし、ナイフを持っていた男からはそのナイフを奪い取った。で、目の前の扉を開けて、一人で入った。

そこはある男の書斎であった。ナイフを投げようとしていたボンドだったが、ボンドが目にしたのは、男と若い女とがチェスをしている所だった。(男がチェスの指導を受けていた。)男は「殺さないでくれ、ミスター・ボンド」と語り、「一杯飲もう」と言ってボンドを誘い、続いて「ドラコ建設のドラコだ」と名乗った。

これにボンドは、手にしていたナイフを投げたが、ナイフはドラコの背後の書棚にあるカレンダーに突き刺さった。ドラコはカレンダーの方に目を向けた。ナイフは14日の所に刺さっていた。

ドラコは「今日は13日だぞ」と言うが、ボンドはこれに「だから外した」と返した。ドラコは女にマティーニとカンパリを持ってくるように言い、女はそれを持ってくるために席を外した。ドラコは、乱暴な招待を侘びるが、正式な招待には応じないだろうと語った。そんな所に女が酒を持ってきて、それをボンドに渡す。

乾杯をしてから会話に入って行くが、ボンドはドラコに関する知っていることを話す。ヨーロッパでも有数の犯罪組織・ユニオン・コルスの首領と言うと、ドラコは「最大だ」と返す。するとボンドは「スペクター」のことを口にするが、合法的事業ではドラコの方が規模が大きい、ということを話す。が、それを聴いたドラコは「私に関する情報は完全ではないな」と言って、自分はトレーシーの父親だと語り、無鳥娘であり、母とのこと、トレーシーの生い立ちを語る。そして、トレーシーにはボンドの助けが必要と言い、完璧な男が必要と言う。そして「娘と結婚してくれたら100万ポンド分の持参金を払う」と言った。

ボンドは断り、逆にブロフェルドのことを尋ねる。ドラコは、イギリス情報部員には話せないが、義理の息子なら別だ、と言い、来週の自分の鍛治曜日にトレーシーは必ずやってくると言って、ボンドがトレーシーに会う約束を取り付けた。

ボンドは皮肉を込めてカレンダーの特定の日を狙って投げたということで、抜群のコントロールを示したことになる。そもそも、ドラコは有数の犯罪組織のボスであっただけに、情報部員のボンドが殺しにやって来てもおかしくない。しかも、ここに来るまでの状況が状況だっただけに、コントロールを誤ってもおかしくないだけに、芸人以上の技量とスパ抜けたとっさの判断力があるということを見せつけたところであった。

共通点は、主人公が抜群のコントロールを発揮して、芸人以上の力量を見せたということ相手を全く傷つけることなく、驚愕させているということである。また、主役であるため、見せ場として卓越した力量を持っているということを見せつけたシーンであったというのも共通点と言える。

一方、相違点としては、「ケータイ刑事」は犯人に対して行われ、逮捕することに繋がり、銭形の任務として、則ち公務として解決することに繋がったが、「007」では後に義理の父親になる人物であり、更に彼の策略に乗せられる形でトレーシーと会い、本気で恋をすることになっただけに、個人としてのボンドの人生を大きく変えることになったプライベートな出来事に繋がったということである。

次回も今回と同様に「ある物(できごと)」をテーマにして記す予定です。何が登場するのかはお楽しみに。

 

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