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「日本侠客伝」(その9) [映画(邦画)]

今回は、1969年5月に劇場公開された、シリーズ第9作について記します。この作品は実在の人物をモデルにした小説を脚色した物語ということで、シリーズの中では異才を放っている作品の一つである。

シリーズ第9作日本侠客伝 花と龍」(1969年)
作品データを記しておくと、1968年の東映作品で、時間は112分、原作は火野葦平、監督はマキノ雅弘、脚本は棚田吾郎、撮影は飯村雅彦、美術は藤田博、音楽は木下忠司である。そして出演は、高倉健、星由里子、二谷英明、津川雅彦、水島道太郎、山本麟一、小松方正、和崎俊也、水上竜子、高橋とよ、三島ゆり子、上田吉二郎、天津敏、藤純子、若山富三郎、織田英子、山本緑、谷本小夜子、遠藤辰雄、相馬剛三、内田朝雄、河合絃司、南風夕子、小林稔侍、北川功、小塚十紀雄、岡野耕作、打越正八、たちである。

日露戦争が終結した頃、玉井金五郎は親友の大田新之助の元で沖仲仕を始めた。そして、腕と度胸で男を上げ、組長・山尾にも気に入られる。そんな彼が大村組との喧嘩で怪我をした時、林助の妹・マンが見舞いに来て、その時にマンにライターを送った金五郎。が、このライターが元で、金五郎が九州一の大親分・吉田に面会することになった時、ちょっとしたことから伊崎と吉田に頭を下げさせる事件に発展してしまう。で、報復を恐れた山尾は金五郎を追い出してしまう。2年後、マンと夫婦になった金五郎は永田組に籍を置いていた。が、永田組は伊崎組を筆頭とする共働組合と対立していた。伊崎のさし回しでこの地に乗込んできたお京と知り合った金五郎。伊崎は永田組に圧力を掛けてきて、新之助たちは伊崎に身を売り、永田組を荷役から引かせるため契約書を作ってしまった。昔の仲間の裏切りに怒った金五郎は決闘を申入れるが、その場は島村の仲裁で治まる。しかし、永田は次の策を練っていて、金五郎に自らの組・玉井組を起こさせる。そして、その歓迎会が行われた帰途に永田は金五郎たちを狙った。そして林助が殺され、永田組が持っていた仕事を荷主に圧力を掛けて奪ってしまった。これに怒った金五郎は、新之助の加勢を得て、伊崎の所に乗り込んでいって、伊崎を倒したのだった。

実話を元にした作品であると言っても、やはりお馴染みの任侠映画らしい展開に脚色されているので、シリーズからはみ出している訳ではない。が、元になる物語があって、主人公・金五郎をじっくりと描いていることもあって、それだけで迫力と重みを感じる作品に仕上がっている。じっくりと堪能したい作品である。

 

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