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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その249) [ケータイ刑事]

今回のテーマは「音の衝撃」です。(「音」には様々なものがあるが、ここでは一応「再生された音」ということに限定します。→爆発音などは除外します。)で、取り上げる物語は、「ケータイ刑事」からは「・2nd.2話」、「007」からは「リビング・デイライツ」です。

ケータイ刑事」:「・2nd.2話」。「音で人を殺せるか? ~売れっこ漫画家殺人事件」という物語。新パートナーの高村さんとの新コンビとなったちゃんだが、早くも高村さんに意見したり、嘘泣きで手玉に取るちゃんに対して、高村さんも上手く絡み、早くも新・黄金コンビぶりを発揮した物語でもある。

住宅街を散歩していた高村さんは、たまたま目に入った塀に吊されている深紅のバラの花に手を伸ばし、バラを1本折った。すると、その家の主婦が「こら~!」と怒って飛び出してきた。慌てて「返します」と高村さん。そんな所に自転車に乗ったちゃんが現れた。

高村さんは「とんだ失態を見られたね」と笑って誤魔化そうとするが、ちゃんは「失態どころか犯罪ですよ」と手厳しく言った。「人聞きの悪いこと言わないでよ、バラが僕を呼んだのよ」と言い訳する高村さんだったが、「はぁ?」と正義感の強いちゃんには全く通用しなかった。

高村さんは話題を変えて、ちゃんに「こんな所で何しているの?」と返すと、ちゃんはミーハーぶりを発揮して、この近くに住んでいる人気漫画「プリマをねらえ!」の作者の漫画家・胡桃割一郎にサインを貰おうとしてやってきたということを語った。高村さんは「漫画に夢中になれるとは子供の特権だね」と言って、ちゃんを子供扱いして切り替えすが、ちゃんも負けておらず、「(漫画は)大人だって読んでますよ」と反論した。で、そういうやりとりをしていると、突然、大音量で音楽が流れてきたのを耳にして、驚くちゃんと高村さんだった。

で、住宅街から脱出すると、高村さんは「電車の中でもいるんだよ、ああいう大音響で音楽聴いている奴が...」とブツクサ言い、ちゃんは「鼓膜が破れるかと思った...」と、オーバーなことを言っていた。

そんな所に、漫画家の胡桃割一郎が急死したという入電が入り、2人は胡桃割の自宅に向かい、捜査を開始した。

胡桃割の死因は、外部からの強い衝撃による心臓麻痺で、死亡推定時刻は午後12時だった。また、先ほどの大音量の音楽は12時頃だったということ。で、「音で人が死ぬかねぇ?」と漏らす高村さんに、鑑識の柴田太郎さんは「音も外部からの衝撃の一つ」と答えていた。また、ちゃんは心臓の薬が側にあったこと、この部屋は防音ガラスになっていたことなどに気づいた。

更に、アシスタントが戻ってきて、胡桃割は12時まで寝て、午後から仕事を再開するということで、ステレオをタイマーセットを自身で行ったが、その時に誤って大音量にセットしてしまっただろう、と証言した。しかしちゃんは、防音ガラスにするなど、外からの音にまで気を使っていた胡桃割がそんなミスをするとは思えない、と考えた。一方、「事件性は薄い」として事故だと口にする高村さん。が、ちゃんは「胡桃割さんの心臓が弱いことを利用した殺人事件です」と断言した。(直ちに高村さんは「実は僕もそう思っていたんだ」と、口が渇かないうち考えを変えていた。)

そして、最終的にちゃんがトリックを見破った。胡桃割の本当の死因は感電で、胡桃割が寝ている間にアシスタントはこの部屋に侵入し、ステレオの音を大きくし、更にベッドの脇に置いてあるスリッパに細工した。そして、外に大音量が届くように、防音ガラスの窓も開けておいた。ステレオから大きな音か出たことで、胡桃割はステレオを止めようとしてスリッパに足を入れたときに感電して心臓麻痺を起こして死亡した。また、感電させるために用意したコードは、掃除機の自動巻き取りを利用して凶器を隠してしまったのだった。(掃除機のコードは部分的に皮膜が剥かれていた。)そして、確実に感電死するようにするため、食塩水を使い、室内にあった水槽の水が食塩水になっていた。また、スリッパとアシスタントのハンカチに、塩が検出されたことで、アシスタントは犯行を認めざるを得なかった。

大音量のステレオの再生音は、そのままでは音量が大きいだけであったが、他に用意されたものによって人を殺すことにまでなったのでした。

007」:「リビング・デイライツ」。1987年のシリーズ第15作であり、4代目・ボンドのデビュー作である。一気に若返ったこともあって、生身のアクションを導入したが、秘密兵器の方は相変わらず、様々な物が登場したが、余りにも荒唐無稽なものに走ることはせず、身近な所にある道具を秘密兵器に改造しているところがポイントとなっている。

KGBのコスコフ将軍の亡命を担当したボンドだったが、そのコスコフ将軍が亡命から数時間で、KGBによって奪還されてしまった。ボンドはその手掛かりとして、ブラチスラヴァでのコスコフ将軍の亡命の時のスナイパーに目を付け、情報と装備を受けるためにMI-6の本部にやってきていた。

で、Qの実験室にある様々な開発途中の新兵器の中に、大形のラジカセがあった。(カセットデッキがあり、ラジオを聴くことが出来るステレオ・ラジカセである。左右それぞれに3つのスピーカーを用いた本格的な3ウェイ・スピーカーを搭載した大型ラジカセである。但し、CDは付いていない。→当時はまだCDは普及の途上であって、価格的にも高かったことも合って、CDラジカセというものはまだでした。)

普通に音楽を再生できるという所を見せていて、大音量で突然音楽を流したことで、ボンドの注目が集まった。すると、実験者(=Qの部下ですね。)はそのラジカセを肩に担ぎ、照準器を出し、小型のミサイル・ロケットを発射した。このラジカセは、ラジカセ型のロケット・ランチャーであった。但し、開発中の物であって、まだ実験段階である。しかし、ラジカセとしては普通の性能を備えていて、大音量での音楽再生は可能であるので、見掛はラジカセである。(武器であるとは誰も思わない。)

特に音楽を聴くという趣味のないボンドには、大型ラジカセを使うということはないが、日常生活に使う小道具の中に武器を隠しておくというQの思想を具現化した秘密兵器(まだ配備されていないので、「秘密兵器」ではなく、「発明品」と言った方が正しいでしょうが...)であった。尚、これが後に実戦配備されたという所は描かれていないので、秘密兵器として採用されたのかは不明のままである。

単体での使用では大きな音を出すことが出来るものであるが、そのオプションとも言うべき部分を使うことで、小型ミサイルを発射出来るので、人を殺すことも可能な代物である。

共通点は、音楽を再生する装置(「ケータイ刑事」ではステレオ・コンポ、「007」では大型ラジカセ)であるが、殺傷能力があるとは思えないものであるのだが、殺傷能力を有しているいうこと見せたということである。また、そこから再生された大音量の音楽に、主人公(銭形/ボンド)は驚いていたという所も共通しているところである。

一方、相違点は、殺傷能力を発揮するには、「ケータイ刑事」ではそれ単体ではなく、いくつかの物を他に用意する必要があったが、「007」では、内蔵されているものを利用するだけで良いということ、及び「ケータイ刑事」ではそれを用いて人が殺されているが、「007」は実験段階であって、それによって人は誰も死んでいないということである。

次回も今回と同様に「ある物(できごと)」をテーマにして記す予定です。何が登場するのかはお楽しみに。

 

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