「博奕打ち」(その2) [映画(邦画)]
今回は、1967年1月に公開された、記念すべきシリーズ第1作について記します。
シリーズ第1作「博奕打ち」(1967年)
作品データを記しておくと、1967年の東映京都の作品であって、時間は90分、監督は小沢茂弘、脚本は小沢茂弘、村尾昭、高田宏治の3人、撮影は鈴木重平、美術は鈴木孝俊、音楽は津島利章である。そして出演は、鶴田浩二、待田京介、小池朝雄、若山富三郎、河津清三郎、河野秋武、山城新伍、小倉康子、桜町弘子、橘ますみ、芦屋雁之助、芦屋小雁、藤山寛美、名和宏、国一太郎、野口泉、河村満和、阿波地大輔、西田良、結城哲也、高並功、都賀静子、鈴木錦哉、蓑和田良太、鶴見久子、波千鶴、丸平峰子、たちである。
昭和初期の大阪。一匹狼の博徒・海津銀次郎は弟分の花沢を連れて賭場を歩き回り、見事な腕で荒稼ぎをして廻った。そんな銀次郎を讃嘆の目で見ていたのが黒田一家の桜井だった。ある日、女郎屋錦楼の主人・新吉が博奕で作った黒田一家からの借金を返せないと言って銀次郎に泣きついて来る。銀次郎は新吉の妻・おときから預った金を寺島一家の賭場で10倍に増やし、新吉に渡したが、新吉はその金で縄張りを無視して素人賭場を開いた。黒田は縄ばりを荒されたとして、新吉から金をまき上げ、更に借金の担保だった錦楼を手に入れる。これに悲観したおときは自殺してしまう。通夜の日、新吉は香典を元手にして黒田の賭場に行き、錦楼を取り返そうとするが、逆に全てをすってしまう。花沢は見かねて銀次郎に内緒でイカサマ札を使うが、それを黒田の手下の大関に見破られ、指をつめることなる。その夜、銀次郎は黒田の元に行き、博奕で全て決着をつけようと伝えた。そして勝負が始まる。銀次郎は勝ち続け、桜井との対決になる。桜井は銀次郎への友情から得意のイカサマをしなかったため、勝負は銀次郎が勝った。が、花沢は女のことで大関に殺されてしまい、それを知った銀次郎は大関の元に行って倒し、黒田の元に再び現れる。桜井は黒田を庇いながら銀次郎の短刀に倒れる。銀次郎は黒田を斬り捨て、桜井は銀次郎の腕の中で息絶えた。復讐を果たした銀次郎だったが、桜井の友情と博徒の義理を貫ぬいた須方に感動していた。
博奕打ちの物語であるが、任侠映画の一つのバリュエーションであるため、展開は任侠映画その者である。まあ、こういう感じの物語も宜しいかと...
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