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「THE BORDER」 [映画(洋画)]

表題の作品は1981年のアメリカ映画「ボーダー」である。日本での劇場公開は1982年6月であった。尚、2008年の作品で日本では2010年に劇場公開された作品で、同名邦題の作品があるが、そちらの原題は「RIGHTEOUS KILL」であって、全く関係ない別作品である。エルパソを舞台にした社会派ドラマである。

作品データを記しておくと、時間は109分、監督はトニー・リチャードソン、脚本はデリック・ウォッシュバーン、ウォロン・グリーン、デヴィッド・フリーマンの3人、撮影はリック・ウェイト、ヴィルモス・ジグモンドの2人、音楽はライ・クーダーである。そして出演は、ジャック・ニコルソン、ハーヴェイ・カイテル、ヴァレリー・ペリン、ウォーレン・オーツ、エルピディア・カリーロ、マニュエル・ビエスカス、ジェフ・モリス、マイク・ゴメス、シャノン・ウィルコックス、たちである。

ロスで警官をしていたチャーリーは、妻・マーシーの望みで、テキサスのメキシコとの国境の町・エルパソに引っ越し、マーシーの親友・サバンナと彼女の夫・キャットを頼って移住し、新生活を始めた。そしてチャーリーはキャットと共に国境警備隊で働くことになる。そして、故郷を捨てて希望を抱いて不法入国をする人たちの悲惨な状況を知ってショックを受ける。やがて、彼に毎を色々と教えた同僚が何者かに殺されたことから、チャーリーは疑問を持ち始めるようになる。

一方、乳飲み子を抱えたマリアは弟のファンと共に苦難の生活から脱出することを考えていた。そしてある日、チャーリーは川でマリアの姿を見かけた。声を掛けたが、マリアは侮辱に満ちた表情で見下すだけだった。それからまもなく、チャーリーは、キャットが不法入国者たちをコントロールしていて、不法入国者たちから日銭を取って北部に送っているという事実を知る。そんな中、マリアの子供がその一味に掠われてしまう。チャーリーは遂にキャットを批判して、マリアの味方になることを決断した。そしてチャーリーの一味とのバトルを経て、一味を倒し、マリアの子供を救出した。

物語としては、不法入国に絡んだ様々な問題を絡めて、貧困、賄賂、私腹を肥やすことからの正義の喪失などの社会の問題点を指摘して、それを批判と皮肉に描いた「社会派ドラマ」である。が、本作はそのテーマを色々と欲張ったこともあって、その描き方がまとまり切れず、だれてしまい、ストーリー展開と言うことではさっぱりになってしまったのが残念なところである。

こういう作品では、主人公はもっと熱い男であった方が物語が盛り上がるのに、全体的に冷めていて、レポートの様な感じになってしまって、訴える力が弱い。(アクションと言うことでも中途半端だし...)

社会派ドラマは描き方一つでもの凄く意味のある重いものにもなるし、時間潰しにもなりづらいという凡作にもなってしまうが、本作はその悪い例の一つとして、こういう作品にしないようにしましょう、という反面教師にするのがいいでしょうかね...

 

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