「CAPTAIN LIGHTFOOT」 [映画(洋画)]
表題の作品は1955年のアメリカ映画「自由の旗風」である。日本での劇場公開は1955年3月であった。尚、同名邦題の作品(1924年の作品)があるが、そちらの作品の原題は「THE WARRENS VIRGINIA」であって、全くの別作品である。本作は20世紀初頭のアイルランドがイギリスの統治から独立を勝ち取ろうとした時代を舞台にしたメロ・ドラマである。
作品データを記しておくと、時間は91分、監督はダグラス・サーク、脚本はW・R・バーネットとオスカー・ブロドニーの2人、撮影はアーヴィング・グラスバーグ、音楽はジョセフ・ガーシェンソンである。そして出演は、ロック・ハドソン、バーバラ・ラッシュ、ジェフ・モロー、フィンレイ・カリー、キャサリン・ライアン、チャールズ・B・フィッツシモンズ、デニス・オディア、ジェフリー・トーン、シェイ・オゴールマン、ロバート・ベルナール、ナイジェル・フィッツジェラルド、クリストファー・キャッソン、ジェームズ・デヴリン、ケネス・マクドナルド、たちである。
1916年、アイルランドでは独立運動が地下組織によって盛んに行われていた。組織に属するバリモアの青年マイケルは、ある日、イギリス人地主の執事を襲い、金を奪うと、その金を運動資金として本部に差し出した。しかし、指導者のレジスは、盗んだ金は使えないと断られ、警察から追われる身となる。ダブリンに逃げる彼は途中で、独立運動の闘士デ「サンダーボルト」と呼ばれているジョン・ドハティに拾われて、その補佐役を頼まれる。その夜。秘密本部でドハティの愛人・アン・モアに経営させている賭博場へ行った2人だったが、兵隊が突入してきて、マイケルは逮捕されてしまう。ドハティの尽力で釈放されたマイケルは、兵を動かしたジョージ卿を襲撃して射殺した。この時、ドハティは左腕を負傷したこともあって、ジプシーの群の中に身を隠し、組織のことはマイケルに任せた。そんな中、ある日、ジプシーの使いがマイケルの所に来たことかせ、父・ドハティの居場所を知ったドハティの娘・アガは、スパイに尾行されてるとは知らずに父を訪ねた。そのため、スパイが手を回し、ドハティは捕らえられる。そのことを知ったマイケルは修道僧に変装してドハティを救いに行くが、ドハティは自力で既に脱出していた。そして逆にマイケルが捕らえられてしまう。レジスが力を貸してマイケルは脱出、ボートで逃げようとする。しかし、追ってきた兵士たちと救出に来たドハティたちとが戦闘状態になってしまう。更にマイケルの乗ったボートは川で転覆してしまう。アガは、マイケルは死んだと思い、泣きじゃくるが、そんな所にマイケルが無事に戻って来た。ドハティは傷の治療のために療養することになり、アガのことをマイケルに託し、去って行った。
日本では、アイルランドの独立闘争については余り知られていないが、その歴史的なことは気にする必要は無い。確かにアイルランド独立闘争に関係している人物が登場しているが、それよりも、そういう時代を舞台にしたメロ・ドラマである。(ただ、多少はアイルランドに関する知識があった方が良いでしょうが...)
結果的には、メロ・ドラマに集中した訳でも無く、歴史ドラマに集中したものでもなく、その両者を狙い、どちらも今一つと言う感じになってしまったのが残念なところである。また、当時はメロ・ドラマが比較的たくさん製作されていた時期でもあるだけに...
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