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「DARK COMMAND」 [映画(洋画)]

表題の作品は1939年のアメリカ映画「暗黒の命令」である。この時期のアメリカ映画は日本公開が封印されていたが、1952年4月になって日本で劇場公開された。W・R・バーネットの原作小説の映画化作品で、C・トレヴァーとJ・ウェインのコンビによる大作西部劇として仕上げられた作品である。

作品データを記しておくと、時間は95分、白黒作品である。原作はW・R・バーネット、監督はラオール・ウォルシュ、脚本はグローヴァー・ジョーンズ、ライオネル・ハウザー、F・ヒュー・ハーバートの3人、撮影はジャック・マータ、音楽はヴィクター・ヤングである。そして出演は、クレア・トレヴァー、ジョン・ウェイン、ウォルター・ピジョン、ロイ・ロジャース、ジョージ・ギャビー・ヘイス、ポーター・ホール、マージョリー・メイン、レイモンド・ウォルバーン、ジョセフ・ソーヤー、ヘレン・マッケラー、トレヴァー・バーデット、たちである。

南北戦争が起こる前の時代。新天地を求めてカンサスのローレンスという町にやってきたボブとグランチ。ボブはフレッチと知り合いになり、フレッチの姉・メリーに惹かれ、結婚を申し込む。が、あっさりと断られる。というのは彼女には恋人のカントレルがいたためであった。そんな中、町の保安官の選挙が行われ、それにカントレルが立候補していることを知ったボブは、自らも立候補した。そして選挙で勝って保安官に就任した。これに対してカントレルは憤り、夜盗のボスとなって町で暴れ、焼き払ってしまった。そんな中で南北戦争が勃発した。銀行家であるフレッチの父・マックロードが私腹を肥やしているという噂が出て、民衆に襲われて殺される。フレッチは、これはボブの仕業だと思って、仇討ちのためにカントレルの一味に加わった。また、メリーはカントレルと結婚していたものの、彼女が苦境に立った時に助けてくれたのはボブだった。そんな中、カントレルはボブを幽閉した。それを知ったフレッチは、ボブに復讐する絶好の機会ということでやってきたが、ボブの潔白を知ると、ボブに味方して救出し、メリーを加えた3人は逃亡する。カントレルは3人を追ったが、家政婦のために殺され、リーとボブは新生活を求めてテキサスに向かった。

前半の展開は良いのだが、途中からはおかしくなってきて、最終的にはご都合主義によって主人公のハッピーエンドということになってしまったのが残念である。

そんな本作であるが、素晴らしい所が2点ある。1つはW・ピジョンの悪役ぶりであって、存在感たっぷりの憎々しげな悪役が輝いているから本作が救われていると言って良い。(が、その最期はもっと工夫して貰いたかったですが...)そしてもう1つの素晴らしいのは音楽である。(アカデミー賞にノミネートされたが、作曲賞の受賞とはならなかった。)流石は数多くの名曲を生んでいるヴィクター・ヤングの本領発揮という所である。(そのサントラ盤が現在はリリースされていないのが残念なところである。)

物語、作品としては完全に評価の悪い作品であるが、そういう作品に限って(ありがちな)敵役や音楽が素晴らしいというのも、映画の面白いところですね。(全てがつまらなければ、アメリカ映画であるだけに日本公開は無いですね...)

 

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