遠藤賢司『niyago』 [音楽(特撮/邦楽)]
表題のアルバムは1970年4月に発表された彼のデビュー・アルバムである。独特の世界観を持ち、「純音楽」をキーワードにしている彼の記念すべき最初のアルバムである。尚、本アルバムには、現在の日本の音楽シーンに多大な影響を与える存在になっている細野晴臣、鈴木茂、松本隆が参加していることも注目である。(当時の3人は、はっぴいえんどとしてデビューする直前でアリ、ハッピーエンドに改名したばかりである。→更に「はっぴいえんど」に改名してデビューすることになる。)
収録曲は以下の全7曲である。『夜汽車のブルース』『ほんとだよ』『ただそれだけ』『君がほしい』『雨あがりのビル街(僕は待ちすぎてとても疲れてしまった)』『君のことすきだよ』『猫が眠っている、NIYAGO』。
この中からシングル・カットされたのは、本アルバムよりも1年以上前にリリースされた彼のデビュー・シングルの『ほんとだよ』と、本アルバムのリリースから2ヶ月五にシングル・カットされた彼の2nd.シングルとなる『夜汽車のブルース』の2曲である。
お薦め曲は、シングル曲の『ほんとだよ』と『夜汽車のブルース』、そして12分を超える超大作の『猫が眠っている、NIYAGO』をピックアップしておく。
何と言っても、彼のギターは聴き所満載である。しかも、若さもあって、ダイナミックであり、エネルギッシュであり、それでいて繊細なところもしっかりと出ている。そして、それに彼のボーカルが見事に融け合って、たっぷりと聴かせてくれている。
現在では、はっぴいえんどの3人が参加していることも大きく触れられることになっているが、彼のギターはそれに負けること無く、本アルバムの主役として輝きを放っている。
ということで、彼の音楽の原点でもあるだけに、じっくりと聴いておきたいアルバムである。
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