SSブログ

「DANTON」 [映画(洋画)]

表題の作品は1982年のフランスとポーランドの合作映画「ダントン」である。日本での劇場公開は1984年2月であった。フランス革命の中心的人物であるダントンとロべスピエールを軸にして、2人の「革命」に対する信念と葛藤を描いた作品である。(ただ、フランス革命に対する予備知識を頭に入れてから見た方が良い作品である。)

作品データを記しておくと、時間は136分、原作はスタニスワヴァ・プシビシェフスカ、監督はアンジェイ・ワイダ、脚本はジャン・クロード・カリエール、アンジェイ・ワイダ、アグニエシュカ・ホランド、ボレスラウ・ミカレク、ヤシェク・ガシオロフスキの5人、撮影はイゴール・ルター、音楽はジャン・プロドロミデスである。そして出演は、ジェラール・ドパルデュー、ヴォイチェフ・プショニャック、パトリス・シェロー、ロジェ・プランション、アンゲラ・ヴィンクラー、エマニュエル・ドゥベヴェール、ジャック・ヴィルレ、ボグスワフ・リンダ、アンジェイ・セヴェリン、たちである。尚、本作は(アメリカ)アカデミー賞とは無縁であったが、フランス・セザール賞では監督賞を、イギリス・アカデミー賞では外国語映画賞を受賞している。

1793年・夏。フランスは、対仏同盟を結んだイギリスやオランダなどのヨーロッパ諸国との戦争で混乱していた。また、国内情勢も、革命派の分裂、王党派の反乱などが起こって混乱していた。そんな中、9月5日、ロべスピエールを中心とする公安委員会は、革命の敵を制圧するために恐怖政治を開始して、ギロチンで処刑する人を増やし、マリー・アントワネットも処刑された。それを知ったダントンは、一時的に星児から離れていてパリを離れていたが、革命に不安を抱いてパリに戻ってきて、パリの人々とはそれを歓迎した。そして、その中には彼の親友でジャーナリストのカミーユ・デムーランもいた。で、彼はダントンと共に「ヴュー・コルドリエ紙」を発行して平和を訴え、民衆はそれに共感していき、広く支持されるようになる。が、ロべスピエールと公安委員会はダントンの考えとは正反対の政策を進めていき、それに反対する勢力の一掃を始めた。そしてダントンとロべスピエールの対立は激しくなる。そして1794年3月、2人は最後の和解の場として会談を行う。しかしこれは2人の対立を決定的にするだけであった。そして3/30、ダントンたちは公安委員会から派遣された軍隊によって逮捕された。4月になると直ぐにダントンたちを砂漠革命裁判が始まり、政府に対する陰謀を企んだとして告発されるが、民衆はダントンを支持し、裁判官は慌てた。これに、ロベスピエールは新たな法令を設けて、ダントンの発言を禁止してしまった。こうして反論する機会を失ったダントンたちは、有罪判決が下されて、4/5に革命広場でギロチン刑が執行された。とかと、それから僅か二ヶ月後、恐怖政治を進めたロべスピエールたちは、ダントンが予言した通り、処刑されることになったのだった...

日本では、フランス革命に関しては、1789年のバスティーユ襲撃から1792年の王制廃止までは色々と知られているが、その後に関してはあまり目が向けられていない所がある。本作は王政廃止後の恐怖政治時代、ダントンとロべスピエールの対立を軸に描いた作品であり、この時期もフランス革命に於いては重要な時期であるのは言うまでもない。(この後、ナポレオンの台頭から帝政に向かって行くのはご存知の通りである。)

歴史を知る作品にもなるが、人間関係の苦悩をたっぷりと描いている人間ドラマでもある作品であるだけに、じっくりと見たい作品である。

 

↓DVDではこれに含まれています。

アンジェイ・ワイダ DVD-BOX III: 鉄の男/ダントン/悪霊

アンジェイ・ワイダ DVD-BOX III: 鉄の男/ダントン/悪霊

  • 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
  • メディア: DVD

↓BDはリージョン・フリーです。

Danton (1982) (Blu-Ray) [Import]

Danton (1982) (Blu-Ray) [Import]

  • 出版社/メーカー: Gaumont
  • メディア: Blu-ray

Danton [VHS] [Import]

Danton [VHS] [Import]

  • 出版社/メーカー: Homevision
  • メディア: VHS

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

EDDIE RABBITT『EDDIE ..「LE DÉCLIC」 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。