FAITH HILL『TAKE ME AS I AM』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1993年に発表された彼女のデビュー・アルバムである。'90年代初頭は何度目かのカントリー・ブームの真っ直中であったが、そんな時期に現れた新しい歌姫である彼女の記念すべきアルバムである。チャート成績の数字は特に目を見張るようなものでは無いが、後にブレイクしてから再注目され、更にロングセラーとなってセールスとしては好調であって、アメリカでは現在までに300万枚を超えるセールスに達している。チャート成績はカントリー・チャートでは最高位7位、アルバム・チャートでは59位を記録し、カナダのカントリー・チャートでは2位(通常チャートでは51位)を記録している。
収録曲は以下の全10曲である。『Take Me As I Am』『Wild One』『Just About Now』『Piece Of My Heart』『I've Got This Friend』『Life's Too Short To Love Like That』『But I Will』『Just Around The Eyes』『Go The Distance』『I Would Be Stronger Than That』。
この中からシングル・カットされたのは全部で4曲である。1st.シングル(=デビュー・シングル)の『Wild One』はアメリカ、カナダのいずれもがカントリー・チャートで1位を獲得している。(両国共に通常チャートにはランクインしていない。)2nd.シングルの『Piece Of My Heart』はカントリー・チャートでは米加いずれも1位を獲得し、アメリカではBillboardのHOT 100では115位を記録している。3d.シングルの『But I Will』はアメリカのカントリー・チャートでは35位、カナダのカントリー・チャートでは28位を記録している。そして4th.シングルの『Take Me As I Am』はアメリカのカントリー・チャートでは2位、カナダのカントリー・チャートでは12位を記録してる。(ということで、カントリー・チャートでは大ヒットと言えるが、通常チャートではさっぱりといってよい結果だった。)
お薦め曲は、シングル曲の『Wild One』『Piece Of My Heart』『But I Will』『Take Me As I Am』と、『I Would Be Stronger Than That』をピックアップしておく。
後の彼女はポップ色が強くなっているが、本アルバムは純粋なカントリー・アルバムと言うことの出来るものである。そのため、サウンドに派手な所は無く、シンプルであり、ボーカルを大事にした聴きやすいものとなっている。特に、ボーカルものがお好きな方であれば、じっくりと聴きたくなるだけのものを出している。
ただ、カントリー・アルバムだからなのか、本アルバムは全10曲で34分強という時間が不満点と言うことになる。(一時期は30分を超えていれば、カントリー・アルバムとしては時間が長かったという地代が会ったが、それよりはマシとはいうものの、CD時代になっていた'90'sでの30分台(40分未満)というのは、どうあがいても時間が短いとしか言いようがない...)ということで、ボーナス・トラックを追加(最低でも4、5曲を追加して、50分は超えて欲しい...)して、リマスターしての再発を期待したいアルバムである。
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