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「DEAD RINGERS」 [映画(洋画)]

表題の作品は1988年のカナダ映画「戦慄の絆」である。日本での劇場公開は1989年6月であった。カナダの鬼才・D・クローネンバーグによるサイコ・サスペンスである。実際に起こった事件を元にした物語でもある。また、本作はアボリアッツ・ファンタスティック映画祭でグランプリを獲得したのをはじめ、ニューヨーク批評家協会賞ではジェレミー・アイアンズが男優賞を、ロサンゼルス批評家協会賞では、デヴィッド・クローネンバーグが監督賞、ジュヌヴィエーヴ・ビジョルドが助演女優賞を獲得している。

作品データを記しておくと、時間は116分、原作はバリ・ウッドとジャック・ギースランドの2人、製作、監督、脚本はデヴィッド・クローネンバーグ、撮影はピーター・サシツキー、音楽はハワード・ショアである。そして出演は、ジェレミー・アイアンズ、ジュヌヴィエーヴ・ビジョルド、ハイジ・フォン・パレスケ、バーバラ・ゴードン、シャーリー・ダグラス、スティーヴン・ラック、ジリアン・ヘネシー、たちである。

瓜二つの一卵双生児の兄弟のエリオットとビヴァリーは幼少時からいつも一緒にいたが、性格は正反対だった。兄・エリオットは社交的で野心家だったが、弟・ビヴァリーは内気で繊細な努力家だった。現在はトロントで婦人科医として名声を得ていて、経営するマントル・クリニックも好調で共同生活を送っていた。ある日、ビヴァリーは女優のクレア・ニヴォーを診察するが、これが兄弟のバランスを崩すことに繋がった。彼女の子宮は常識を外れたものであり、エリオットは彼女に子供を産めない体であることを告げ、関係を持った。翌日、ビヴァリーが彼女の元を訪ねると、クレアはいきなり抱きついた。彼女はエリオットとビヴァリーが双子であることを知らず、エリオットが訪ねてきたと思ったのだった。そして、エリオットと思ったまま、自分の過去を話し、ビヴァリーをベッドに誘い、関係を持った。が、このことはエリオットには秘密となった。とバラクは平穏な日々を過ごしていたが、クレアが、2人が双子であることを知った時、クレアはビヴァリーの元を去り、ビヴァリーは精神的にショックを受けて薬に依存するようになる。そんな中、街中でばったりと再開し、再び関係を持つ。そんなビヴァリーは、国外ロケに行ったクレアのことが心配で、宿泊先に電話を入れたが、それに出たのがマネージャーだったが、それを浮気と誤解して、更に薬に深く入ってしまう。そんな中、突然倒れてしまったビヴァリーをエリオット手術して助けるが、以後、ビヴァリーは妄想に取り憑かれることになる。錯乱して患者を傷つけてしまうが、クレアが帰国すると、誤解が解けて元に戻っていく。しかし、今度はエリオットのセス維新が破綻してしまって、ついに悲劇が起こって...

クローネンバーグらしい彼の世界が描かれていて、傑作と言うことの出来る作品である。'80年代前半からは彼独特の世界を描いた作品が世界的にもヒットしていたが、本作は正に脂の乗った時期でもあっただけに、流石と言ったところである。これは絶対に見ておきたいサイコ・サスペンスである。

 

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