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「ケータイ刑事」と「007」の驚くべき類似点(その277) [ケータイ刑事]

今回のテーマは「普通ではない論理的な議論」です。(論理的な議論は、これはどの物語でも行われているものであって、それによって理詰めでことが進んでいくのだが、「普通」ではないと言うところがミソです。)で、取り上げる物語は、「ケータイ刑事」からは「・1st.12話」、「007」からは「私を愛したスパイ」です。尚、これで「銭形泪・1st.」の全13話は全て1回は触れたことになりましたが、これは「」からの各シリーズでは初めてということになりました。(「」「」「」「」は、1st./2nd./3rd.は別扱いとしています。)

ケータイ刑事」:「・1st.12話」。「さて、問題です! ~嘘つきクラブ殺人事件」という物語。泪ちゃんが劇中で語っているが、「論理パズル」をテーマにした物語である。頭の体操にもなる、なかなか面白い着眼点に立った物語である。また、冒頭でちゃんが説明していたが、見る者に対してとても優しい物語でもある。

駒沢の駐車場で殺人事件が発生ということで、現場に向かったちゃんと五代さん。被害者は、どんなときにも必ず嘘をつく秘密結社・嘘つきクラブの会長・六本木十蔵(ろっぽんぎ・じゅうぞう)であり、容疑者として嘘つきクラブのメンバーの3人(汐留四郎、台場平八、赤坂六美)が浮かんだ。ちゃんは「あなた方は嘘つきクラブのメンバーですか?」と尋ねると、3人は「いいえ」「違いますよ」と否定したため、五代さんは「何なんだ、こいつら...」と頭を抱えてしまう。しかしちゃんは嘘つきクラブの特徴(「必ず嘘を言う」→「必ず真実と逆のことを言う」)をしっかりと理解していて、「全員嘘つきクラブのメンバーですね、間違いありません」と断定した。

で、3人に対してそれぞれ事情聴取をするちゃんと五代さん。まずは副会長の汐留四郎に対して行った。(五代さんは、会長とクラブの運営を廻って喧嘩が絶えなかったことから、一番怪しいと考えていた。)汐留は「生まれて一度も会長と喧嘩したことはありません」「嘘じゃありませんよ。私と会長は一心同体、いつも心は一つだった」と言い、更には「すいません、おっしゃる通りです。私が会長を殺しました」と口にした。余りにも突然口を割ったため、ちゃんは「えっ、今何て...」と確認したが、「だから、私が会長を殺したって...」と強い口調で言った。

ちゃんはこの言葉に気づき、「もしかすると、あれも嘘かもしれませんよ。どんな時にでも必ず嘘をつく人たちですよ」と、五代さんに囁いた。で、ちゃんは「汐留さん、あなた、会長を殺してませんよね?」と改めて尋ねると、「殺しましたよ、会長を殺したのは私です」と汐留ははっきりと返した。

するとちゃんは「じゃあ、逮捕しちゃいますよ」と言った。この言葉に汐留は驚いて慌てた、ちゃんは「だって、自供しちゃいましたもんねぇ...」と言い、五代さんに指示して手錠を掛けようとした。すると汐留は「分かりました、本当のことを言います」と言って、汐留は被害者の会長に言われたことを口にした。

続いて、台場の事情聴取となる。簡単に「会長を殺したのは俺だ」と犯行を認める供述をした。更に、「犯人は俺以外にありえない」とまで言った。ちゃんは五代さんに「同じパターンかも」と囁いていると、台場は「俺がやったんだと言ってんだから、嘘じゃねぇって」と再度自供した。

で、ちゃんは「分かりました。それほど言うのなら、逮捕しちゃいましょうか、五代さん」と言って、五代さんに手錠の用意をさせた。すると台場は慌てて「待ってくれよ」「これほど俺がやったと言ってるんだから...」と言いながら後ずさりした。五代さんは「だから逮捕だ!」と言うと、台場も観念して「本当のことを言うよ」と言って「六美が会長を殺しているところを見てしまった」と証言した。更には「ガキの頃から正直者で通っているんだ」とまで言っていた。

そして赤坂六美の事情聴取となる。「台場さんは嘘を言っているわ」「私が会長を殺している所を台場さんが見れるはずがない。だって、私が会長を殺したんだもん」と供述した。五代さんは言葉の矛盾を口にするが、ちゃんは「会長を殺したのはあなたじゃない。だから台場さんはあなたの犯行現場を見られるはずがない」と改めて問うた。これに「微妙に違いますね」と答え、「会長を殺したのは私です。そこだけはどんなことがあっても絶対に譲れません。」と供述をした。ちゃんは「いっちゃいますか、逮捕」と言うが、五代さんは既に呆れていて、「もういいよ、三度目だし」と言って、六美に対しては「逮捕」ということまではやらなかった。

この後、改めて3人の証言について、ちゃんは考える。(論理パズルになっている。)で、犯人が3人の中にいたら、真犯人は「自分は殺していない」と言うはずであり、1人だけは嘘ではなくて真実を言っていると言うことに気づいた。そして、3人の証言を改めて見当して、真犯人に気づいた。

しかし、アリバイがあったことが判明する。で、犯行時刻を誤魔化すトリックが行われたと考え、そのトリックを見抜き、真犯人(赤坂六美)を逮捕した。

尚、犯行時の回想で、首を絞められている被害者は「苦しくない」と言っていたり、会長と六美が「あなたなんか大っ嫌いよ」「大嫌い」と言いながら抱き合っている、別れ話の時に「君とずっと一緒にいたい、愛している」と言うなど、普通ではあり得ない真逆のことを言っていたのが笑わせるところでした。

最後に六美は、ちゃんに対して「私の勝ちね、アンタの推理は間違っているわ。私は殺してなんかいないわ」と言ったが、ちゃんは「負けを認めましたね。あなたが言うことは全部嘘ですから」と言っていた。

007」:「私を愛したスパイ」。1977年のシリーズ第10作で、3代目ボンドの第3作である。シリーがのスタートが1962年であったため、15年で10作目に辿り着いたことになった。10作目と言うことで記念作品としてスケールアップした作品でもある。尚、この後は製作ペースが鈍り、11~20作の10本は25年かかり、20作は2002年であった。その後、6代目にバトンを渡した後は、10年後の2012年までで3作ということで、更に製作ペースが鈍っている。(最初は1年半に1本のペース、次の10本は2年半に1本のペース、6代目は3.3年で1本のペースになっている。)

核ミサイルを搭載したイギリスの潜水艦・レンジャー号と、ソ連の潜水艦・ポチョムキン号が突如消息を絶った。イギリス情報部はその調査をボンドに命じ、ボンドは調査のためにエジプトに入った。一方、ソ連も調査を開始して、KGBの女スパイ(XXX(トリプルエックス))のアニヤ(=ボンドガール)が調査を開始して、エジプトに入った。当初は、ボンドとアニヤは手掛かりとなる原潜航跡追跡システムのマイクロフィルムを巡って、それぞれが競い合って手に入れようとする。それを回収しようとする黒幕は殺し屋・ジョーズを派遣はて、マイクロフィルムに近づくものは全て抹殺し、マイクロフィルムの回収を命じた。

ジョーズを追ってボンドとアニヤは互いに競い合いながらも行動を共にして、マイクロフィルムを手に入れた。カイロに戻るため、船に乗った2人だったが、アニヤがボンドを眠らせて、マイクロフィルムを手に入れて姿を消した。

エジプト支局に戻ってきたボンドの前に、KGBのゴゴール将軍とアニヤがいた。この事件に関して、イギリスとソ連は共同戦線を張ることになったのだった。(「英ソ協調の第一歩」と言っていた。)で、アニヤが手に入れたマイクロフィルムを「情報を提供する」と言っていたが、それにボンドは「肝心なところが抜けている」と言って、そのマイクロフィルムはシステムの一部で敷かないことを告げた。というのは、船でボンドは先にマイクロフィルムの中身に目を通していたのだった。

作戦は、ボンドとアニヤが組んで、共同で事件解決に向けて動くことになり、作戦会議が行われる。ボンドもアニヤも、それぞれの持っている知識をいかんなく口にする。マイクロフィルムに写っていた書類にあった会社のマークの一部分から、その会社を言い当て、事業内容、オーナーの情報を口にするボンド。更に所有する船について語り、アニヤもボンドの言葉の一部を訂正するように、情報を口にした。

Mも、ゴゴール将軍も、それぞれの部下の余りある知識の豊富さ、鋭い推理、敵と思われる人物を割り出した手際の良さに「キレる2人の活躍が楽しみだ」と口にしていたが、ボンドとアニヤは、知識の披露合戦ということで、転んでもただでは起きないという姿勢を見せていた。(このため、普通ではない、常人を越えた論理的な議論をしていたということになる。)

この後、黒幕と思われる人物に、海洋学者夫婦ということにして接触するが、アニヤの船に関するちょっとした知識を口にしたことから、2人の正体は分かってしまう。とりあえずは無事に返したが、その後、ボンドとアニヤは刺客に襲われる。それを撃破した。更に、独自に調査を進めていたアメリカとゴア流して、ボンドとアニヤは問題の船に潜入し、攻撃を仕掛け、最終的に黒幕を倒した。

脱出ポットで脱出したボンドとアニヤは、アニヤの恋人(KGBのスパイで、ボンド殺害の任務を受けた)をボンドが殺したことから、ボンドを殺そうとするが、「死刑囚の最後の願い」とボンドが言って、ベッドインした。(個々でも禅問答のような議論をしていた。)その間に脱出ポットはアメリカ海軍に回収され、その場をMやゴゴール将軍に見られたのだった...

共通点は、普通ではない理論(「ケータイ刑事」では「必ず嘘を言う」、「007」では百科事典以上の知識を駆使した説明を行う、ということを下地にしている。)を以て議論をしているということ最終的には主人公(銭形/ボンド)の方が論破しているということである。(主人公が論破するというのは、当然と言えば当然でしょうけど...)

一方、相違点としては、この議論に関して「ケータイ刑事」では殺人事件を解決するという任務を遂行するために行われたものであり、人が死んでいるが、「007」での議論は任務を遂行する上で行われているものの、相手(ボンドとアニヤ)よりも自分の方が優秀ということを誇示しようとするために行われたものであって、人は死んでいないということである。(任務遂行上では、最終的に黒幕などの一味を殺していますが...)

次回も今回と同様に「ある物(できごと)」をテーマにして記す予定です。何が登場するのかはお楽しみに。

 

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