岡村孝子『Eau Du Ciel (天の水)』 [音楽(特撮/邦楽)]
表題のアルバムは1989年6月に発表された彼女の5枚目のスタジオ・アルバムである。前作から11ヶ月ぶりとなった作品であると同時に、前作でオリコン1位を獲得したこともあって、大いに期待されることになり、その期待に見事に答えて、オリコン1位を獲得した。また、1989年の年間アルバム・チャートでも12位にランクインした。正に、黄金期に突入したということを感じさせることになった秀作である。
収録曲は以下の全9曲である。『長い時間(たび)』『虹を追いかけて』『オー・ド・シエル(天の水)』『それぞれの明日(あした)』『愛を守りきれなくて』『ジュ・テーム』『愛がほしい』『リフレイン』『青い風』。
この中からシングル・カットされたのは、アルバムから1週遅れの7月になってリリースされた『青い風』である。(B面曲は『オー・ド・シエル(天の水)』であった。)オリコンでは最高位41位を記録している。また、『リフレイン』は、『青い風』の前のシングル『クリスマスの夜』のB面曲(カップリング曲)であるが、そのシングル・バージョンとはアレンジが異なったものが収録されている。
お薦め曲は、シングルでもお馴染みの『青い風』と『リフレイン』、これらの曲よりもコンサートでお馴染みになっている『虹を追いかけて』、アルバム・タイトル・ナンバーでもある『オー・ド・シエル(天の水)』、そして『愛がほしい』をピックアップしておく。
前作のヒットを受けてのアルバムであるが、「人生の応援歌」という彼女のスタイルが確立していることもあって、そのスタイルを通していて、完成度も高いアルバムとして仕上がっている。特に、『虹を追いかけて』は彼女のコンサートではお馴染みの曲であって、アルバム・タイトル・ナンバーや本アルバムからのシングル・カット曲よりも有名となっているが、それをじっくりと聴くことが出来るという点でも、本アルバムは存在感がある。
'80'sもまもなく終わるという'80's終盤のアルバムであるが、「'80's」という枠に捕らわれず、現在でも通用するだけの秀曲が集まったアルバムであるだけに、聴いておきたいアルバムの一つである。じっくりと聴きましょう!
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