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トルコのEU加盟はあるのか? [国際]

トルコのEU加盟申請というのは、実は1987年に行われ、1999年には加盟候補国になっているが、いくつかの理由によって交渉開始が見送られてきたといういきさつがある。そんな中、EUの欧州委員会はトルコのEU加盟に向けた今後の交渉に関する枠組みで合意したという。声明として「交渉は加盟を目的として、十分に時間をかけるが、加盟を保証するものではない」とした。また、レーン欧州委員(EU拡大担当)は会見で「2014年以前の加盟はない」と述べ、交渉の長期化を示唆した。この枠組み合意により、交渉開始は10/3と確定したことになる。

EUへの加盟交渉は、EUの規定などを分野ごとに35に分類し、それぞれについて審議する。また、「自由、民主主義、人権尊重、法の統治などの原則に反する深刻な行為が続く場合、交渉を停止する」と厳しい条件が付けられていて、民主化が遅れていることからこの条件が適用されて、先送りが続いていた。

しかし、これには民主化がどうのという前にもいくつかの問題がある。トルコの位置はヨーロッパとアジアの両方にまたがっている。更に、大きな問題として立ちはだかるのが宗教の問題である。(トルコはイスラム教の国家である。)EUの国々は基本的にキリスト教であり、下手をしたら宗教対立が大きな問題となる。これはEUの不安定要素にもなる。

更に、トルコの人口は、イギリスやフランス、イタリアよりもやや多く、EUに加盟するとドイツに次いで2番目に人口の多い国となる。しかし、経済力ではそんなレベルにはない。これは将来芽生える不安要素にもなる可能性を秘めていることになる。

拡大、拡大で加盟国を増やすのもいいが、少なくともトルコまで「ヨーロッパ」に含めてしまおうというのには、待ったをかけた方がいいように思うのだが...



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