SSブログ

H2Bロケット [科学/技術]

文科省は、H2Aロケットの輸送能力を1.5倍以上に高めた後継機の1、2号機を、2008年度に鹿児島県の宇宙航空研究開発機構・種子島宇宙センターから打ち上げる計画を明らかにした。また、これまでは「H2A能力向上型」としていた名称を「H2B」と変更する。

H2Bロケットは、H2Aロケットと比べ、1段目ロケットの直径を1m太くし、エンジンを1基から2基へと増設すると共に、固体補助ロケット(ブースター)を4本取り付け、打ち上げ能力をH2Aの4~6トンというのを最大8トンまで強化したものである。これは、現在開発を進めている国際宇宙ステーションへの物資補給機「HTV」を、アメリカのスペースシャトルに頼らず、国産の自前ロケットで打ち上げるのが目的でもあり、H2Bの2号機で、最初のHTVを打ち上げる計画でいる。

名称に関しては予想した通りであった。(誰でも「A」が「B」になるのは予想できる。)しかし、それ以上にH2Bロケットでは技術的に難しいものとなっている点に不安がよぎってしまう。難しいというのは、エンジンが複数あるということ、ブースターがあるということである。つまり、複数のエンジン出力、ブースター出力を制御しなければならないのである。最も最近のH2Aの打ち上げは成功しているが、その前には失敗しており、日本のロケット技術には不安がある。本当に大丈夫なのだろうか。

だが、実際に実験を行わない限り、こういう考えは机上の空論でもある。実験から得られるデータを元にして改良を重ねていくことで技術は蓄積されるのである。

しかし、国際宇宙ステーションの計画は、スペースシャトルの問題で遅れるのは明らかである。自前のロケットでそれを進めようとすることにどれだけの価値があるのだろうか。少なくとも、研究にもっと時間を費やしてから考えることにするべきだと思うのだが...



共通テーマ:ニュース

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。