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ウィニーによりまたも原発情報流出 [不祥事]

三菱重工業は、3つの原子力発電所(北海道電力泊、関西電力大飯、九州電力玄海)を含む46施設の定期検査に関する内部情報がインターネット上に流出していた、と発表した。これは点検の委託先の社員のパソコンがウイルスに感染したのが原因で、6月に三菱電機の子会社で原発情報が漏れてネットに流出したのと同じである。尚、原子炉や核物質防護の情報は含まれていないという。

流出したのは、三菱重工高砂製作所が実施した発電用タービンの検査に関する情報などで、下請けである工業施設の検査会社・非破壊検査の社員が個人所有するパソコンに保存していた情報がウィニーによってネット上に流出したというものである。この中には、九州電力玄海原発や北海道電力泊原発のタービンについての画像なども含まれていたという。

三菱重工高砂製作所・副所長は「個人のパソコンは業務で使わないことにしていたが、黙認していた。甘かった」と陳謝した。三菱電機子会社の事件が発覚した直後の6月下旬に社内調査したが、把握できなかったという。これに対して、「質問の仕方が悪かった」など、調査方法に問題があったことも認めている。

発電所は現代社会においてどういう位置づけがされているのか、本当に分かっているのであろうか?と首をひねりたくなるような作業が行われていたというのは明らかである。三菱重工は発電所に納入する機器の製造を行っているのだから、理解していて当然なのだが... そもそも「黙認していた」というのは危機意識が欠如していたとしか言いようがない。

三菱電機の時もそうであったが、三菱重工でも、流出に関わる流れは全く同じである。(子会社か下請けの違いはあるが、他社に任せた点検で、個人パソコンを使い、ウィニーによっての情報流出)この2件が共に三菱グループの会社であるというのは、偶然ではないだろう。やはり、三菱自動車、ふそう、地所、マテリアル、電機というように、一連の三菱グループ企業の体質が招いていると考えられる。(そもそも、発電所に対しては、三菱に関係ないグループも多数関わっているが、そちらの企業ではこのような問題は出ていないではないか。)

三菱グループには国家との結びつきが強いことから、国は根本的な対策を迫ろうともしない。また、処分を下すとしても、甘ちゃんの処分しか出さない。発電所関係の情報流出という問題を起こしたのは違う会社(電機と重工)とはいうものの、全く同じことを起こすというのはあまりにも問題である。危機意識もそうだが、学習機能すら働いていない。徹底的に企業の責任を追及してもらいたいものである。



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