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OLIVIA NEWTON-JOHN『BACK TO BASICS THE ESSENTIAL COLLECTION 1971-1992』 [音楽(洋楽)]

少々長いタイトルであるが、アルバムタイトルなので仕方がない。で、表題のアルバムは1992年に発表された4曲の新曲を含むベストアルバムである。オリビアと言えば、'70'sには「妖精」と言われ、カントリー調のヒット曲を数多く放っていた。世の中がディスコ・ブームとなった頃の1978年の映画「グリース」(ランダル・クレイザー監督、ジョン・トラボルタ、オリビア・ニュートン・ジョン主演)、1980年の映画「ザナドゥ」(ロバート・グリーンウォルド監督、オリビア・ニュートン・ジョン、ジーン・ケリー主演)というミュージカル映画に出演し、新境地を開拓し、'80'sの前半には歌姫として君臨していた。(その代表は、'82年のBillboard年間アルバムチャートの15位にランクインした『PHYSICAL』である。)

で、オリビアのことを、「カントリー界の妖精」という方と、「ポップス界の歌姫」という方がいる。前者は'70'sのオリビアを、後者は'80'sのオリビアについて指しているのだが、本アルバムではその両者が堪能できる。(これ意外にもベスト盤のリリースはあるが、両方のオリビアの曲を楽しむことが出来るのは本アルバムしかない。)代表的なヒット曲は網羅されているので、本アルバムから入り、その次に各アルバムに触れるのがよい選択になるであろう。(何曲か、漏れている曲がありますが、これは収録時間の関係でしょうね。仕方がないのかなぁ~。でも、あと2,3曲は収録できるのですが...)

最初の4曲が新曲であるが、『Deeper Than A River』からは、カントリー期の妖精・オリビアに戻っている。'80年代後半になると、平和活動に力を入れるようになっていく彼女であるが、そういうこともあってか、一回りも二回りも懐が深くなっている。暖かみのあるボーカルがいい味を出している。こうなれば、第三期黄金時代の到来か?と思わせてくれたのだが、そうはならなかった。

そんな曲調の曲が続くが、時代をさかのぼるように曲は進み、映画「セカンド・チャンス」からの『Twist Of Fate』になると、突然曲調が変わる。そう、'80'sの歌姫時代の曲となる。『Physical』『Magic』『Deeper Than The Night』となると、いずれもが完成度の高い'80's前半にヒットを記録した曲であり、生き生きと輝きを放っているオリビアがいる。特に『Physical』はBillboardのシングルチャートを10週間にわたりNo.1の座に居座り続ける大ヒットとなり、'80'sを代表する1曲である。(この影に、これもまた名曲であるFOREIGNERの『Waiting For A Girl Like You』が10週連続2位(結局、1位にはなれず。)に甘んじるということになった。→1位になった曲の中にはどうでもいいような曲もあるし、1位だけが全てではない、ということを物語っています。)

そして、オリビアを語る上では忘れることは出来ない映画「グリース」から3曲が続く。中でも、J.トラボルタとのデュエットである『You're The One That I Want』を久しぶりに聴くと、「グリース」の一場面一場面が瞼に甦る。「ザナドゥ」もそうであったが、実に楽しいミュージカル映画であった。(ここで思い出されたのが「ケータイ刑事 銭形泪」の2nd.シリーズ第14、15話(通算では27、28話)のミュージカル編であり、これもとても楽しい物語でした。→ミュージカル(風)では、演じている方も楽しんでやっていないとダメ。この2話のケー刑事にはそれがある。)『Summer Nights』『Hopelessly Devoted To You』と続くが、後者はカントリー期のオリビアのプロデューサーであるJOHN FARRARが手がけていることもあり、妖精・オリビアの雰囲気がある。

そして、いよいよカントリー期のオリビアの曲となる。まずは『Please Mr. Please』『Sam』と軽いジャブが繰り出される。サウンドは完全に'70'sのものである。シンプルであり、美しいメロディ・ラインとオリビアのボーカルがそのことを語っている。続いて、これも彼女の代表的な曲である『Have You Never Been Mellow』のイントロが流れ始める。(CMソングにもかつて使われたこともあるので、一度は耳にしたことがあるでしょう。)ポップス色に傾いているこの曲であるが、透明感あるボーカルはまさに「妖精」である。続いて、『If You Love Me(Let Me Know)』『I Honestly Love You』で締めくくりとなる。

確かに、「あの曲が無い!」という選曲でもあるのだが、オリビアの変遷に触れるのには十分なアルバムである。で、抜けていると思う曲については、それぞれが収録されているアルバムの方に流れてください。

Back to Basics: Collection 1971-1992

Back to Basics: Collection 1971-1992

  • アーティスト: Olivia Newton-John
  • 出版社/メーカー: Geffen Records
  • 発売日: 1992/06/09
  • メディア: CD


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