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IRON MAIDEN『PIECE OF MIND』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは、黄金の1983年に発表されたものであり、彼らとしては4枚目のアルバムである。とにかくこの1983年に発表されたアルバムは珠玉の宝石であり、彼らのこのアルバムも実に優れた一枚である。強いて唯一の欠点を述べるとすれば、本アルバムの邦題「頭脳改革」ということになる。(ということで、この邦題は無視して、『PIECE OF MIND』と称する。→特にハード・ロック・バンドの邦題タイトルというのは本当にカスばかりであり、筆者は原題で述べることにしている。)

彼らのギターのサウンドがナイスな『Where Eagles Dare』で幕開けとなるが、この曲は6分を越える大作ながら、ころぞロックという魂があり、とても快適な曲である。そのため、一気に彼らの世界に入っていくことが出来る。続く『Revelations』もまた6分を越える大作で、実に聴きごたえのあるナンバーである。で、頭の2曲(加算すると13分にもなる)ですっかり気分はロッカーになっている。更に、シングル・カットされてヒットした『Flight Of Icarus』は典型的なハード・ロックというナンバーであるが、これが実に心地よい印象を与えてくれる。そして、そのサウンドは続き、『Die With Your Boots On』でもパワフルなサウンドが圧倒的な迫力で奏でられており、本当にいいものである。そして、続く『The Trooper』はギターのイントロが魅力的で、そこからパワフルなサウンドに広がっていくことになるが、これを「快感」と言わずに何と言ったらいいのかと思えるナンバーである。

続く『Still Life』は、ハード・ロック・バンドのもう一つの顔であるスローなテンポでの聴き所を抑えた曲であり、スローで静かなイントロからスピーディーなハードなナンバーに変わっていく美学が堪能できる。(ハードな曲のノリが良いのは当然として、これが出来るバンドのサウンドはやはり本当に味があって、聴き込むほどにおいしく感じるものである。)

Quest For Fire』はイントロのパワフルなドラムスにいきなり惹きつけられることになる正統派のナンバーであり、『Sun And Steel』もリズミカルでテンポのいいロック・チューンである。そして、ラストを飾るのが7分を越える大作となっている『To Tame A Land』であり、一大叙事詩というような壮大なスケールを持つ曲となっている。まずはイントロのギターが印象的であり、そこからスイッチ・オンとなり、全開となるが、一旦スローダウンして中盤は聴き応えのあるナンバーへと変わる。そして、再び印象的なギター・サウンドを経由して、再びスイッチ・オン。高いテンションのままギター・サウンドで突っ走り、クライマックスが近づくとスローダウンして余韻を持った形での幕切れを迎えるのは、実に爽快である。

ハード・ロック(いわゆるヘビメタ)となると、曲を聴かずに毛嫌いする方もおられるが、本アルバムに収録された全9曲は、いずれもがツボを抑えたハード・ロック・ナンバーであり、毛嫌いしないで聴いてもらいたい一枚である。

それにしても、1983年に発表された作品というのは、あらゆるジャンルのアルバムが本当に素晴らしい。本当に音楽文化の頂点を極めた一年であったということは疑う余地が無く、ジャンルにこだわることなく、数多くのアーティストのアルバムに接してもらいたいところである。

Piece of Mind

Piece of Mind

  • アーティスト: Iron Maiden
  • 出版社/メーカー: Raw Power
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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コメント 1

前作とコレと次のアルバムが好きですね。
by (2005-12-04 16:41) 

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