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WINGS『GREATEST』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1978年にリリースされたベスト盤であり、1971年から1978年に発表された曲が12曲収録されている。また、WINGSと言えば「Paul McCartney & WINGS」と呼ばれることが多いのだが、本アルバムでは「WINGS」ということになっているので、「WINGS」で通すことにする。ビートルズ解散後、WINGSを結成したマッカートニーだが、そのベスト盤ということで、彼のアフター・ザ・ビートルズの活動を確認できる一枚ということになる。(中にはビートルズを思い出させるような曲もあるが、脱・ビートルズのサウンドである。)

路線はロックであるが、とても聴きやすいものにまとめられている『Another Day』、メロディアスなナンバーの『Silly Love Songs』、3代目J. Bondになった人気映画007の主題歌(シリーズ第8作目で、同名タイトルの作品)となりヒットした『Live And Let Die』。この曲は、今までの007映画の主題歌になかったものがあったため、それが3代目となった新ボンド・R.ムーアと重なり、盛り上がったものである。(「007」の主題歌については、機会があれば別途取り上げたいと考えています。)

曲は続き、ギターのサウンドが印象的なロック・ナンバーの『Junior's Farm』、ちょっとポップの要素が入ったメロディアスな『With A Little Luck』、聴きやすい軽いロック・ナンバーの『Band On The Run』というように、前半はとても聴きやすく親しみやすいナンバーが並んでいる。こういうところはベスト盤の良いところでもある。

後半の最初を飾る『Uncle Albert/Admiral Halsey』はストーリー性のある曲となっていて、スケールの大きな曲である。続く『Hi Hi Hi』は明るく楽しいポップス調の一曲、『Let 'em In』は曲をリードするピアノの音が行進のステップを踏んでいるような印象を与えてくれるちょっと切ないナンバー、『My Love』はメロディアスな一曲、そして『Jet』のややサイケ敵な要素のあるロック・ナンバーを経て、ラストの一曲はスケールの大きなものが控えていて、アコースティック系のサウンドとバグパイプの音がスコットランドの田舎のイメージを広げてくれる『Mull Of Kintyre』で幕が閉じる。

マッカートニーはソロとしても活動し、数多くのヒット作を生み出しているが、WINGSとしてのベスト盤というのはどちらかというと貴重なものになる。また、本アルバムに収録されている'70'sの時代には、アコースティック系のサウンドが色々なところで展開されていると言うこともあって、その音楽世界にはどこかに懐かしさを感じさせてくれるものでもある。そんなサウンドに触れてみるにはとてもいいアルバムである。


 

Wings Greatest

Wings Greatest

  • アーティスト: Wings
  • 出版社/メーカー: Japanese Import
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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