SSブログ

ZZ TOP『RECYCLER』 [音楽(洋楽)]

ZZ TOPも2度目の登場となるが、「Z」で始まるアーティストというのも数が少なく、また、ご機嫌なアルバムを発表していることから、こうなるのは必然でもあるのである。表題のアルバムは1990年に発表されたものであり、映画「BACK TO THE FUTURE PART3」で使われた『Doubleback』の通常バージョンが収録されている。とにかく、彼らのサウンドは、アメリカの大地を感じる魂のサウンドであり、それがロックのリズムに乗って、実に心地よく響いてくれる。

まずは『Concrete And Steel』で幕が開くが、彼ららしいシンプルなサウンドが特徴であり、ノリがいいナンバーである。続いてはミディアム・テンポながらもビートの利いた『Lovething』、これもミディアム・テンポだが、パワー感のある『Penthouse Eyes』はイントロを聴いただけでZZサウンドと分かるサウンドで、こういうナンバーは安心して落ち着いて聴くことが出来る。これに続くのもミディアム・テンポの『Tell It』である。この曲も彼らの特徴的なサウンドであるビートが利いたものとなっていて、完全に彼らの世界を奏でている。続く『My Head's In Mississippi』はボーカルがちょっと面白いナンバーで、何となくアニメの「ポパイ」を思わせてくれる。しかし、メロディの方はZZサウンドである。尚、「Mississippi」と耳にすると、映画の影響もあるだろうが、何となくミステリアスな雰囲気を感じるのは筆者だけだろうか?

ここまで、ミディアム・テンポの曲が続いたが、次の『Decision Or Collision』ではスピード・アップしてくれる。やはりZZサウンドはミディアム・テンポもいいのだが、スピード感が無いと、一枚ベールを被っているような気がするだけに、ここで一旦ご機嫌になる。更に『Give It Up』はヒット曲『Gimme All Your Lovin'』(1983年)を思い出させてくれるノリのいいナンバーである。

それとはうってかわり、スローなバラード調の『2000 Blues』はじっくりと聴かせてくれるナンバーである。バラード調としたのは、バラードではなくソウルフルなナンバーで、アメリカ南部のブルース調と言った方がぴったり来るからである。また、いつものノリの良いギターの音が魂の叫びに聞こえるのもこの曲が魂のこもったナンバーであるためであり、こういう曲にはしびれてしまう。(隠れた名曲です。)

ラストが近づいてきたが、再びギアをトップに入れて、アップ・テンポなロック・ナンバーの『Burger Man』が颯爽と登場するが、こういうナンバーは実に活きが良く、ZZらしい味がある。そして、ラストを飾るのが『Doubleback』であるが、映画でのものと比べると、より力強さがあり、やはりこちらがZZサウンドである。(映画では、1885年という時代設定だったから、これはこれで上手くアレンジしてはいるのだが...)ということで、曲が終わってもご機嫌な状態でいることが出来る。

アメリカン・ロックでも、スマートなもの、都会的なもの、土の香りがするものというように、その広大な国土の多様な姿と同数のものがあるが、ZZサウンドは土の香りがするロックである。しかし、そこに田舎臭さはなく、広大な大地の叫びと言うような魂を感じ取ることが出来る。ということで、サザン系ハードロックの雄・ZZ TOPのサウンドはご機嫌になります。

Recycler

Recycler

  • アーティスト: Zz Top
  • 出版社/メーカー: Warner Bros / Wea
  • 発売日: 1994/02/15
  • メディア: CD


コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

YNGWIE MALMSTEEN『FIR..ABBA『SUPER TROUPER』 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。