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EARTH, WIND & FIRE『THE LOVESONGS』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1991年にリリースされた企画もののベスト盤である。タイトルの通り、このアルバムには「」をテーマにした曲ばかり、全16曲(1975年から1990年に発表された曲)が収録されていることから、それに該当する曲というのは自然とバラード・ナンバー中心のものとなる。(ここには、彼らの特徴の一つでもあるスケールの大きいダンス・チューンは収録されていない。)ということなので、EARTHファンの方の中には満足できないという方がおられるだろう。が、これも彼らの顔なのである。また、本アルバムは、そういう方よりも、ラブソングやバラード、ボーカル・ナンバーがお好きな方には絶対的にお奨めの一枚ということにもなる。(とにかく全16曲がムードのある雰囲気の良い曲ばかりです。)

本アルバムは、Sony Music Entertainment(Germany)が企画した「BEST OF THE BEST」シリーズの一つであり、欧州で企画・リリースされたものである。ということで、日本やアメリカでは「幻のアルバム」ということになるのか、「ゲテモノ・アルバム」と言うことになるのか、いずれにしても筆者のライブラリーに入っている一枚なのである。(前者だったら、プレミアが付いていないかと期待してしまいます... (^^;))

まずは大ヒット曲『After The Love Has Gone』がトップを飾ってくれる。改めて聴いてみると、ほんとうに美しいラブ・バラード曲であったことを感じる。ダンス・ビートのいうのがEW&Fというイメージがあるのだが、優しく包み込んでくれるハーモニーの美しさというのもまた別の独立した彼らの世界なのである。続く『I'm In Love』はメロディアスな曲に乗せて美しいコーラスが堪能できる一曲、『You』はそっと語りかけてくれるセンチメンタルなラブ・バラードで、メロディアスなメロディがとてもいい雰囲気を作り出している。続く『Reasons』はブラスが印象的なメロディを奏でるスローなテンポの一曲、『Sailaway』は静かなバラード・ナンバーであり、聴いていると夢の世界にいるような気分にさせてくれる一曲である。

続いては『Fantasy』の登場となり、ソウルフルでダンス系サウンドのこの曲は、本アルバムの中ではとても軽快でテンポ良く感じる。(というように、本アルバムではバラード系の曲が中心なのである。)続く『Could It Be Right』はスローなラブ・バラードで、メロディアスであり、良い雰囲気となる美しいハーモニーを堪能できる一曲、『All About Love』は6分半という本アルバムの中では最も時間の長い曲である。(でも、駄作ではない。)ピアノのイントロから始まるスローなテンポの中にあるブラスの音と台詞がムードを盛り上げるドラマティックな一曲である。また、終盤のシンセサイザーがまたも不思議な雰囲気を醸し出している。

続く『Be Ever Wonderful』はスケールの大きなラブ・バラードで、彼ららしいブラスを巧みに使った聴かせる一曲であり、続く『We're Living In Our Own Time』はコーラスの美しさで聴かせるハートフルで優しい一曲、続く『Daydreamin'』はイントロのシンセがスケールの大きな雰囲気にさせてくれるハーモニーの美しい一曲であり、彼らの優しさを感じる秀作である。続く『I'll Write A Song For You』はポップのテイストに満ちた優しいラブ・ソングであり、美しいハーモニーに酔いしれるだけである。

Wait』はブラスをフューチャーしたコーラス・ナンバーで、スケールの大きなブラスのサウンドにスローなテンポのメロディが融け合って、美しい世界を構築している。続く『That's The Way Of The World』は'70'sのテイストに満ちたボーカル・ナンバーで、ハートフルでパワフルなボーカルと美しいコーラスを堪能できる一曲である。続く『You Can't Hide Love』はポップなテイストのブラスをフューチャーしたハーモニーの美しい一曲、ラストの曲となる『Miracles』はピアノのメロディに乗って美しいコーラスで立ち上がる透明感あふれる一曲で、その美しいコーラスは曲名の通り、まさに「Miracles(奇跡)」である。

全16曲、時間にすれば約75分にもなる本アルバムを耳にすると、心を洗われた気分になる。それほどどの曲も美しい曲である。だが、本アルバムは欧州企画ということで、日本やアメリカでは入手が難しい一面がある。そのため、EW&Fのファンの方であれば、やはりコレクションに加えたくなる一枚となるかもしれない。が、最近では個人で楽しむ範囲であっても簡単にCDに音楽を焼くことが出来るので、彼らのベスト盤を駆使すれば本アルバムと同じ構成のCDを作ることが出来る。(あくまでも個人で楽しむ範囲でなければならない。)ジャケットにしても一枚の画像があるだけであり、解説書には曲名と作詞、作曲、発表年と時間という基本的な最低限のデータしかなく、この「BEST OF THE BEST」シリーズでリリースされているほかのCDに関する宣伝があるだけなのである。(特徴的なのはCDケースに「BEST OF THE BEST」シリーズ共通のシールが貼ってある程度である。)ということなので、本アルバムを「入手して聴きましょう」ということは言わない。でも、ここに収録されている曲はいずれもが素晴らしい曲なので、複数のアルバムを駆使して耳にしていただきたいところである。

尚、EW&Fには「LOVE SONGS」というアルバムがあるが、本アルバムのタイトルは「THE LOVESONGS」ということで、別物である。(念のため)

 (2/14追記)
2/12放送の「ベストヒットUSA2006」の「STAR OF THE WEEK」のコーナーで彼らが取り上げられました。今回ピックアップした企画アルバムには収録されていない2曲(『Lovely People』『Boogie Wonderland』)がON AIRされましたが、リズミカルで元気の良いEW & Fもまた魅力的ですね。

 

Love Songs

The Love Songs

  • アーティスト: Earth Wind & Fire
  • 出版社/メーカー: Imports
  • メディア: CD

 

↓「ALL 'N ALL」を2/7の追記に合わせて追加しておきます。

All 'N All

All 'N All

  • アーティスト: Wind & Fire Earth
  • 出版社/メーカー: Columbia
  • 発売日: 1999/07/27
  • メディア: CD


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