NEW KIDS ON THE BLOCK『HANGIN' TOUGH』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1988年に発表されたアルバムで、'80'sになってから隆盛を極めたエレ・ポップ・サウンド満載の楽しいアルバムである。また、大ヒットを記録して、全米No.1の座を2週間に渡って獲得したと同時に、1989年のBillboard年間アルバム・チャートでは堂々の2位に輝いている。また、シングル・カットされた2曲が全米No.1の座を獲得している。（でも、1989年のレギュラー・チャートでは前年最終週から続けて年明け第1週を征した曲を含めると実に33曲もNo.1を獲得しており、まさに群雄割拠の時代であった。(このような傾向は'80's後半の特徴でもあり、'88年も33曲がNo.1になるという「No.1」が安売りされていたと言っても決して間違いではない時代である。とにかく、年間で30曲を越えるno.1ソングというのはねぇ～)そのため、「No.1を獲得」と言っても、少し考える余地はある。）
まずは、規則正しいリズムが穏やかにテンポ良く繰り広げられる『You Got It (The Right Stuff)』で始まる。メロディ・ラインも明るいものであるため、聴いていても楽しくなってくる一曲である。この曲はシングル・カットされて、レギュラー・チャートでは最高位3位、1989年のBillboard年間シングル・チャートでは52位に輝くヒットとなった。続く『Please Don't Go Girl』はスローなテンポのエレ・ポップで、メロディの美しさとハーモニーの美しさに主眼を置いたバラード・ナンバーであり、美しいコーラスを堪能できる。続く『I'll Be Loving You (Forever)』はスローなテンポの美しいラブ・バラードであり、ハーモニーをじっくりと聴かせてくれる。また、この曲はシングル・カットされて全米No.1を獲得し、1989年のBillboard年間シングル・チャートでは26位にランクインしている。
続く『Cover Girl』はロックのテイストのあるポップス・ナンバーであり、楽しい一曲で、シングルとしてはレギュラー・チャートで最高位2位、1989年の年間シングル・チャートでは73位に輝くヒットを記録した。続く『I Need You』はスローなテンポのバラードであり、美しいメロディに乗せてじっくりと聴かせてくれる一曲である。
続くアルバム・タイトル・チューンである『Hangin' Tough』は1週間だけであるが全米No.1に輝き、年間シングル・チャートでも49位にランクインしたヒット曲である。この曲はロックのビートの利いた一曲であるが、この曲を耳にする度にJOAN JETTの『I Love Rock'n Roll』を思い出してしまう筆者である。（メロディが似ている。）続く『I Remember When』はスローなテンポの聴かせる曲で、ここでも美しいハーモニーを披露してくれている。続く『What'cha Gonna Do About It?』はダンス・ビートの利いたポップ・ナンバーであり、リズミカルで楽しい一曲である。続く『My Favorite Girl』はミディアム・テンポのダンス系ナンバーであり、エレ・ポップのダンス・ナンバーらしい一曲である。ラストの『Hold On』はロックのビートが堪能できるエレ・ポップであり、ブラスのサウンドが奥行きを出し、ロックのビートが厚みを出しているご機嫌な楽しい一曲である。
彼らは男性アイドル・グループのように見られているが、なかなかどうして、本アルバムは質の高いポップス・ナンバーが集まっているアルバムであり、これが'80'sサウンドだというものが詰まっている。そのため、聴いていると楽しくなってくる。また、全10曲のいずれの曲もがとても聴きやすいということで、「音を楽しむ」ということが十二分に堪能できるアルバムである。'80'sポップス（特にボーイズ・グループ）を語る上では欠かすことの出来ない一枚であり、サウンドの方もしっかりと聴いてもらいたいところである。
- アーティスト: New Kids on the Block
- 出版社/メーカー: Columbia
- 発売日: 1990/10/25
- メディア: CD
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