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GLENN FREY『THE ALLNIGHTER』 [音楽(洋楽)]

元EAGLESのメンバー(ギター)である彼が1984年に発表したのが表題のアルバムである。ギタリストである彼であるが、ボーカリストとしてもなかなかの良い味を出していて、それはロックだけに限られていないため、聴き応えがあるアルバムとなっている。で、実際に本アルバムを聴いてみると、EAGLESのサウンドを引き継ぐものと全く違うものがあり、EAGLESというバンドの大きさも改めて感じることになる。(分かっていても、やっぱりEAGLESと比較しようとしてしまう...)

まずはアルバム・タイトル・ナンバーである『The Allnighter』から始まる。雷鳴が轟く音で印象的に幕が切って落とされるが、直ぐにテンポの良いロック・ボーカル・ナンバーとなり、しっかりとした彼のボーカルを聴くことが出来る。続く『Sexy Girl』はミディアム・テンポのボーカル・ナンバーとなり、EAGLESのサウンドにも繋がるが、A.O.R.と言った方がいい聴きやすい一曲である。続く『I Got Love』はEAGLESサウンドそのままというミディアム・テンポのボーカル・ナンバーであり、やはりと言った所の一曲、続く『Somebody Else』はイントロのサックスが最初に印象に残るボーカル・ナンバーであり、更に曲中でも、エンディングでもやはりサックスが気になる。

続く『Lovers Moon』はアコースティック系のサウンドが活きた優しいフォーク系のボーカル・ナンバーであり、ハートフルな一曲でもある。続く『Smuggler's Blues』はギターを前面にフューチャーしたロック・ボーカル・ナンバーであり、ギター・サウンドが冴えているだけでなく、パワフルさがある一曲である。続く『Let's Go Home』はややスローなテンポのボーカル・ナンバーであるが、EAGLESでもこういう曲はありました。また、ちょっとメロウな一曲でもある。

続く『Better In The U.S.A.』はロックンロール街道を驀進するという一曲であり、どこかに'50'sサウンドの雰囲気を感じることが出来る。リズミカルで楽しい一曲であるが、こういう曲というのは、また別の形でたっぷりと堪能したいところでもある。続く『Living In The Darkness』は打って変わり、'80'sのロックと言ったものとなり、シンセサイザーのビートが派手に炸裂する一曲であり、当時、使われ始めるようになった「エレ・ポップ」と言って良い一曲である。ラストの『New Love』はスローなテンポのコーラス・ナンバーとなっていて、これまでの曲とは雰囲気が少し違っているが、EAGLESのサウンドに近いこともあって、GLENNのソロ・アルバムというよりは、EAGLESのアルバムを聴いているかのような錯覚を受けてしまう。

一時代を築いたグループが解散して、「元○○の□□□」ということでソロとして活動する人は多いが、過去の名声だけでは実際の所はやっていくことは出来ず、しっかりとしたものを持っていないと、アルバムのリリースということは出来ない。その点、彼はしっかりしたものを持っているだけにソロ・アーティストとしても成功することになった。が、それにしてもEAGLESのテイストに満ちあふれている。悪いことではないが、もう少し彼の世界を出してもらいたかったところが本アルバムにおける不満点であるのだが、サウンドの方は悪いものではない。(でも、それだけEAGLESのサウンドは偉大であり、名曲だある、ということになる。)'70'sのウエスト・コースト・サウンドを聴きたいという方にも、本ソロ・アルバムはお薦めしたいところである。

 

The Allnighter

The Allnighter

  • アーティスト: Glenn Frey
  • 出版社/メーカー: Universal Special Products
  • 発売日: 2002/11/19
  • メディア: CD


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