SSブログ

CANDY DULFER『SAX-A-GO-GO』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1993年に発表されたものであり、ファンキーなサックス・サウンドをたっぷりと堪能できるアルバムである。基本的には彼女はサックスをプレイしているが、一部ではボーカルも務めている曲がある。が、本アルバムではやはり彼女のサックスが魅力であり、それが、時にはファンキーに、またある時には大人の落ち着いたサウンドに、というように違った姿を聴かせてくれていて、なかなか聴き応えのあるアルバムとなっている。ボーカルのないインスト・ナンバーが中心であるため、ボーカルがお好きな方には物足りなく感じるかも知れないが、時にはじっくりと特定の楽器(本アルバムではサックス)のサウンドを楽しむというのもまた乙なものである。

まずはちょっとファンキーな『2 Funky』で幕が上がる。ミディアム・テンポのこの一曲はとても聴きやすい一曲であり、彼女のプレイするサックスを中心とした音楽がたっぷりと楽しむことが出来る。続く『Sax-A-Go-Go』はファンキーなダンス・ビートの一曲であり、ファンキーさは本アルバムの収録曲の中では最も高い。続く『Mister Marvin』はサックスの響きに酔いしれるミディアム・テンポのインスト・ナンバーであり、艶のあるサックス・サウンドが印象的な一曲であり、ちょっと大人の雰囲気のするファンキーな血が混じった一曲でもある。

続く『Man In The Desert』は冒頭の虫の声が印象に残るミディアム・テンポの一曲であり、ファンキーな要素が出ていながらも落ち着いた雰囲気のある一曲であり、サックス・サウンドがちょっと不思議な世界観を構築している一曲でもあり、聴き応えのある一曲となっている。続く『Bob's Jazz』はタイトルの通り、ジャジーな一曲でもあるが、ファンキーな楽しい一曲であり、楽しい一曲でもある。ファンキーな要素とジャズ・テイストがまたも不思議な融合をしていて、これぞ「フュージョン」という感じの聴きやすいインスト・ナンバーでもある。続く『Jamming』はコンテンポラリー系の男性ボーカルの入った一曲であり、ミディアム・テンポのファンキーな一曲であり、テンポは速くはないものの、体が動き出しそうなダンサブルなメロディに彼女のサックスがちょっとお洒落に響き渡っている。

続く『I Can't Make You Love Me』はややスローなテンポのバラード調のインスト・ナンバーであり、彼女のサックスのサウンドが大都会の日の入りを思わせるような哀愁感を漂わせながら、艶のあるサウンドを展開していて、ちょっとドラマティックな所を感じる一曲である。続く『Pick Up The Pieces』はファンキーなダンス・ビートの利いたサックス・ナンバーであり、ミディアム・テンポながらも体が自然に動き出すノリの良い一曲である。続く『Compared To What』は本アルバムに収録されている全10曲の中で最も時間の長い曲であり、8分を越える大作である。静かなテンポで立ち上がり、そこから一日のドラマを感じさせてくれるゆったりとしたサウンドの一曲であり、艶のあるサックス・サウンドをたっぷりと聴かせてくれる一曲である。ラストを飾る『Sunday Afternoon』はミディアム・テンポのファンキーなインスト・ナンバーであるが、ポップス的な要素もあり、とても聴きやすい一曲である。ということで、「楽しい」ということを感じさせてくれるということで、ボーカルがないサウンドでも十二分に堪能できるということを教えてくれる。

本アルバムのサウンドはファンキーなものが中心となっているだけに、ポップスがお好きな方ならば親しみを感じて接することが出来るものである。歌詞がないインスト・ナンバーとなると、どうしても物足りない、という方もおられるようだが、本アルバムではCANDYのサックス・プレイがそれに取って代わるだけの魅力的な輝きを放っていて、特有の楽器に注目して音楽を聴くことの楽しさを教えてくれている。特に、ファンキーなダンサブルな曲とバラード調の曲といい、それぞれの曲の良いところを十二分に楽しむことが出来るということも本アルバムの魅力の一つである。で、本アルバムを耳にした後は、ボーカルの無いフュージョン系の演奏をたっぷりと聴かせるようなサウンドにまで幅を広げて、そういう曲を聴くようにしてもらいたいところである。特に、フュージョン系を殆ど聴いていないという方には、入門編といったアルバムでもある。それにしても、サックスのサウンドというものは独特の艶があり、良いものですね。

 

Sax-A-Go-Go

Sax-A-Go-Go

  • アーティスト: Candy Dulfer
  • 出版社/メーカー: RCA
  • 発売日: 2001/05/08
  • メディア: CD

↑筆者が所有しているUS盤とジャケット写真が異なっているのですが、同じアルバムです。
コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。