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TACO『BEST OF TACO』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは2000年にリリースされたベスト盤である。'80'sの初頭の新しいサウンドが次々と生まれる中、1983年に突然の大ヒットとなった『Puttin' On The Ritz』(邦題は「踊るリッツの夜」という今ひとつのタイトルです。)という一発屋ということで名前が知れ渡っている彼であるが、実際は本ベスト盤に収録されているような素晴らしい曲を放っています。(日本では『La Vie En Rose』もヒットしました。)そんな彼のベスト盤ということで、これはとても貴重なものである。やはり、どうしても『Puttin' On The Ritz』をということになってしまうが、映画音楽やオールディーズの名曲に新たな魂を吹き込んでいるといったように、その選曲のセンスには感心させられる。サウンドはシンセサイザーを中心とした所謂「エレポップ」路線であるが、当時はまだこの言葉は一般的に定着したものではなく、そういう場合によく使われた「ニューウェーブ」というものとも違うということで、結構際物扱いされていました。(今なら、迷わずに「エレポップ」ということになるでしょう。)シンセサイザーによる機械的な無機質感が何とも言えない味を出しているが、それでいて何処かにハートフルな優しさを感じる、そんなサウンドである。

収録されているのは以下の全16曲である。『Puttin' On The Ritz』『Cheek To Cheek』『Beautiful Sailor』『Where Did Our Love Go』『After Eight』『Heartbreak City』『Chain Reaction』『Nice Weather』『Night And Day』『Mas Que Nada』『If Swing Goes, I Go Too』『I'm Sentimental(Je Pense A Toi)』『Tellin' Everybody』『La Vie En Rose』『Running For Love』『Singin' In The Rain』。

シングル・ヒットを記録した『Puttin' On The Ritz』は、1983年のBillboard年間シングル・チャートでは31位、レギュラー・チャートでは最高位4位をマークしているが、まさに彼の代表曲である。CMソングにも使われたことから、誰もが耳にしたことはあるだろう。(『La Vie En Rose』もCMに使われたのでお馴染みの曲である。)が、注目曲は何と言っても『Singin' In The Rain』である。あのミュージカルの名画である「雨に唄えば」の超有名なスタンダード・ナンバーであるが、全く違った雰囲気の曲として甦っている。

'80'sのサウンドがお好きな方、エレポップがお好きな方にはお薦めであるが、名画と呼ばれている映画(特にミュージカル)の音楽がお好きな方にも一度は聴いてもらいたいアルバムである。尚、彼の名前を日本語表記すると「タコ」となり、このイメージはあまり良いものではなくてどんな奴だ?となってしまうが、なかなかいい男です。(と言うこともあって「タコ」ではなく「TACO」と表記しましょう。)

 

Best of Taco

Best of Taco

  • アーティスト: Taco
  • 出版社/メーカー: Bmg Int'l
  • 発売日: 2000/05/02
  • メディア: CD


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