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WHAM!『FANTASTIC』 [音楽(洋楽)]

表題のアルバムは1983年に発表された彼らの1st.アルバムである。当時の彼らは、アイドル的な存在として捉えられていたが、その音楽性は当時から高いものがあり、ハイセンスなポップスを聴かせてくれていた。(特に、ジョージの音楽性の高さは、後の彼のソロを聴けば直ぐに分かるであろう。)明るく楽しい陽気な'80'sポップスに満ちたアルバムである。しかも、ダンサブルでテンポが良く、明るく楽しいサウンドは、まさに時代が求めていた音楽でもあり、大ヒットを記録して、彼らは瞬く間にスターの座を手に入れることになった。(第二次ブリティッシュ・インベージョンの勢いは衰えていたものの、まだまだイギリス勢は元気がありました。)

収録されているのは以下の8曲である。『Bad Boys』『Ray Of Sunshine』『Love Machine』『Wham Rap!(Enjoy What You Do)』『Club Tropicana』『Nothing Looks The Same In The Light』『Come On』『Young Guns(Go For It)』。

この中では、シングル・ヒットを記録した曲としては『Bad Boys』『Wham Rap!(Enjoy What You Do)』『Club Tropicana』『Young Guns(Go For It)』がある。(しかし、いずれの曲もBillboardの年間シングルTOP 100にはランクインしていない。)特に、ドラマ性を秘めていてスケールの大きい『Club Tropicana』は筆者もお気に入りの一曲である。基本的には彼らの作による楽曲であるが、そんな中でMIRACLESのカヴァーである『Love Machine』を取り上げているところがなかなかユニークであり、彼ら流にアレンジしていて、ここにも名曲が新たな魂を吹き込まれた形となって甦っている。テンポの良い『Bad Boys』をはじめ、全ての曲を楽しむことが出来ると同時に、若さに溢れたパワーを感じることが出来る。

デヴュー・アルバムとしたら群を抜いたクオリティの高さを持つアルバムである本作は、後のジョージのソロ・アルバムにも繋がる楽曲のセンスの良さがあり、やはり、後に時代をリードするアーティストになるということを伺わせるだけのものが詰まっている。次作でいよいよ大ヒットを生み出すことになるWHAM!であるが、彼らの音楽を語る上では、その原点である本作を忘れることは出来ない。(ジョージについて語る場合も同じである。)

また、本アルバムが発表された1983年というのは、'80'sの10年の中でも屈指の名曲が多数生まれた年であり、'80'sのヒット曲の人気投票を行ったら、上位100位の半数が1983年の曲だったという結果が得られたように、名曲揃いである。そんな年に発表されて、瞬く間にスターの仲間入りを果たした彼らのサウンド・クオリティが高いと言うことは容易にお分かり頂けるであろう。「名曲はいつの時代でも名曲である」が、「名曲」の定義ということを考えたら結構この言葉は難しいものとなってしまう。ということで同じ意味ではあるが別の言葉で表現することにする。「良い曲は古くなっても良い曲である」(この言葉の方が、時の流れを感じることができます。)が、「良い曲」=「名曲」というように解釈すれば、「名曲とはその輝きを決して失うものではなく、いつまでも光り輝いている」ものであり、時間的経過による「古くなる」ということはあっても、その音楽性、芸術性は「古くなる」ということはないのですが... 

 

Fantastic!

Fantastic!

  • アーティスト: Wham!
  • 出版社/メーカー: Columbia
  • 発売日: 1990/10/25
  • メディア: CD


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