CHICAGO『13』 [音楽(洋楽)]
表題のアルバムは1979年に発表された彼らの13枚目のアルバムである。この時期の彼らはちょうど低迷期(後に再度大ヒット曲を生んだからこそ、このように言えるのですが...)に入っており、セールスの面では伸び悩みを見せたが、彼らの持ち味はそれなりに出ている。また、本作では、音楽シーンがちょうどディスコ・ブームということもあり、彼らもディスコ寄りの曲を奏でている所もあり、こういう所は当時は誰もが行ったことであり、珍しいことではないし、特筆することでもないし、問題にするところでもない。(時代を感じることになります。)
収録されている曲は以下の全10曲である。『Street Player』『Mama Take』『Must Have Been Crazy』『Window Dreamin'』『Paradise Alley』『Aloha Mama』『Reruns』『Loser With A Broken Heart』『Life Is What It Is』『Run Away』。
まずはディスコ調の『Street Player』で幕を開けることになるが、とにかくこの曲の評判が悪い。世の中はディスコ・ブームということで、ロック、ポップス、ひいてはコンテンポラリー系のアーティストまでもがディスコ・サウンドに流れたということを考えれば、彼らだけが悪いように言われるのはちょっと納得いかないところでもある。(まあ、ディスコ・ブームは前年の1978年から起こっていて、それに乗っかるにしたら少し遅いという所はありますが...)本アルバムからは、『Window Dreamin'』『Reruns』『Loser With A Broken Heart』といった所をお薦め曲として記しておくことにするが、派手な曲がないだけに目立たないのだが、この後にバラード系のナンバーで大復活をする彼らであるが、そこに繋がるサウンドは聴かせてくれている。
「山椒は小粒でピリリと辛い」と言うが、本アルバムはそういった感じのものであり、絶対的な曲はないものの、小粒ながらも佳曲が集まっていて、聴き込めばその味わいが分かってくるアルバムである。是非とも聴いて、再評価して欲しい一枚である。(でも、「Ⅲ」までの初期、「17」などの大ヒットアルバムと比べてしまうとスケールがちょっと小さく纏まってしまっていますが...)
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